【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方 |
東日本大震災から1年余りが過ぎ、今、被災自治体では復興・再生に向け動き始めています。千葉県においても液状化や地震による家屋の倒壊により、地域がさま変わりしました。 |
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1. はじめに(香取市の概要・被害状況)
香取市は、千葉県の北東部に位置し、北部は茨城県と接しています。東京から70km圏にあり、世界への玄関、成田空港から15km圏に位置しています。2006年、香取市へ旧佐原市・栗源町・小見川町・山田町の1市3町が合併し、現在の「香取市」となりました。人口は83,194人(2012年4月)、面積262.31平方㎞です。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、東北3県と比較すれば千葉県の被害は小規模でしたが、津波被害では外房地域、液状化被害では浦安・習志野・千葉市の東京湾沿岸部,内陸部の香取市・神崎町がそれぞれ大きな被害を受けました。 特に香取市(旧佐原地区)では、市街地を中心として地震による家屋の倒壊や液状化による道路損壊・上下水道の断水・下水道の使用制限など多大な被害を受け、街並みは一変してしまいました。 また、「観光の町・佐原」における観光収益の激減、またメインストリートである「小野川沿い」や「香取街道沿い」の重要伝統的建造物も倒壊の被害を受けました。
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2. 現業組合員の東日本大震災ボランティア活動と地域団体との連携
東日本大震災発生後、千葉県現業評議会では、ボランティア活動への積極的参加を決定し、すぐさま東北地方(福島県)での支援活動を行いました。福島県を始めとした人的支援活動の計画が一区切りしたことにより、地元千葉県における災害の状況などの情報収集のため被災単組訪問を実施し、あらためて現場のすさまじき光景を目にしました。千葉県も被災地という現状を再認識するとともに、県現業評議会でも地元千葉にてどの様な支援行動ができないか幹事会をはじめとして検討を行いました。「震災から時間が経ち、被災地の住民は何を望んでいるのか。今現在、困っている住民はだれなのか、どのくらいなのか。住民との間で一番近くにいる自治体職員(現業職員)の多様な職種と行動力・現場力を生かす取り組みをしてはどうか。」など議論を重ね、地域団体との連携による復興支援活動を基本とした取り組みを開始することとしました。県現業評議会では、支援自治体として、県内被災地の中で、「被害が大きく、支援ボランティア等があまり入っていない。また、住民や地域団体が復興に向け活動している。」などの理由から、支援先を「香取市」に決定するとともに、あらためて被災単組である香取市職員組合や観光誘致活動・福祉活動など行い香取市を盛り上げる活動している「佐原おかみさん会」と意見交換を行い、香取市(佐原の町)の復興の手助けをすることとしました。
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3. 地域イベントなどを通じた交流を始めとして
県現業評議会では、これまで住民とともに活動できるイベント(市民まつり、給食フェステバル、地域清掃)などへ積極的に取り組んできたところです。
(1) 県重要文化財家屋の 「蔵出し」作業
(2) 8月15日に行われる「盆ふぇすたin佐原」へのサポート実施
(3) 幸運のお守り瓦」の販売 |
4. 地域団体と共に歩む「町並みの復興」に向けて
今回、東北地域を始めとして発生した東日本大震災は、私達の住む千葉県にも甚大な被害を与えましたが、各被災地にはその被害から立ち上がり復興へと必死にがんばっている人々・町の姿が見られました。
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