1. はじめに ―― バイオマスとは? ――
バイオマスとは動植物から生まれた再生可能な有機生資源で、代表的なものは家畜排せつ物や生ごみ、木くず、もみがらなどである。
バイオマスを大きく分けると「廃棄物系バイオマス」「未利用バイオマス」「資源作物」の3つに分けられる。日本の主なバイオマスについて、図表-1に示す。
現在、我が国においては、地球温暖化防止、循環型社会形成、戦略的産業育成、農山漁村活性化等の観点から、2002年12月にバイオマスの利活用推進に関する具体的取り組みや行動計画を「バイオマス・ニッポン総合戦略」として閣議決定し、さらに2006年3月には、これまでのバイオマスの利活用状況や京都議定書発効等の戦略策定後の情勢の変化を踏まえて見直しを行い、国産バイオ燃料等の本格的導入、林地残材などの未利用バイオマスの活用等によるバイオマスタウン構築の促進等を図るための各種施策を進めているところである。
図表-1 日本の主なバイオマス
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出典:(社)日本有機資源協会 |
2. 日本のバイオマスの賦存量と利用状況
現在のところ、日本の「廃棄物系バイオマス」は約3億万トンあり、そのうちの20%にあたる6千万トンが利用されておらず、未利用バイオマスについては、8%程度しか利用されていない。富山県においても、ほぼ同様のデータが得られた。
日本のバイオマスの賦存量と利用状況を図表-2、富山県のバイオマスの賦存量と利用状況を図表-3に示す。 |