【自主レポート】 |
第38回地方自治研究全国集会 第12分科会 昨日までの働き方…ちょっと立ち止まって考え直してみませんか? |
スポーツ少年団について、多様性や親のニーズなど、子どもを取り巻くスポーツの形が変化してきている。スポーツ種目の多様化、保護者の要望等の問題や課題が出てきたことで、指導者への負担増加とそれを支える行政側の対応が重要かつ大きな課題となっている。このレポートは数年間、スポーツ少年団にかかわってきた立場として、問題点やこれからの課題、サポート出来ることについて提言したい。 |
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1. はじめに まず「スポーツ少年団」では、子どもたちはスポーツを楽しみ、野外・文化・社会活動などを通じて協調性や創造性を養い、社会のルールや思いやりのこころを学びます。「スポーツ少年団」は、地域の人々の手によって支えられています!(日本スポーツ協会HPより)現在、森町の少年団は8種目11団体 240人の団員で構成されている。(2019年度) 町内の小学生の数は642人 少年団員数が240人なので約37%(3人に1人)の小学生が加入している。 目的は様々であるが、スポーツが好き、兄弟がやっているから、という理由も多いが、一方で親の仕事の関係から、放課後の子どもたちの居場所という側面もあると感じられている。スポーツを通じ、友達や年齢の違う子ども同士が触れあうことで心の面での成長も見込まれる。また種目によっては全道や全国大会に出場することもあるため大きな経験も得ることができる。しかしながら、ただ運動をさせたいという親もいるため、親の中のニーズのずれ(土日や長期間休みの際合宿がある等)があるため、指導者と運営・指導方法での問題が起きる場合がある。また少子化のため団員が減り、チームが組めないため、試合ができない種目がある。また解決策として、ほかの町と合同チームを組む方法があるが、今度は自分の子どもが出られないなどのクレームも発生する。 指導者の負担は多くなるが、基本ボランティアなため、報酬などは発生せず、行政としてはお願いして、指導をしてもらっているという現状がある。行政として何とか力になるため、研修会を行うことで、指導者の質の向上と連携を深めている。それでも起こる問題に対して、指導者とともに親の要望にできる範囲で対応し、変化や多様性にこたえてきている。 ここでは少年団を通じて、その奥にある、大人の働き方や地域貢献、要望などを行政と連携しながら解決できるよう、提言を行いたい。 2. 少年団の現状 少年団の種目と団員数〇森町スポーツ少年団 剣道 柔道 野球(2団体) サッカー(3団体) バスケットボール バドミントン バレーボール 空手 指導者数 43人 団員数240人 少年団員の経過(日本5年間)
3. それぞれの要望 (1) 指導者からの要望
(2) 親からの要望
(3) 行政から要望 問題のない少年団運営 指導者と保護者間で要望のずれが初めは問題がなくても徐々に大きくなる。 個人競技でも団体競技でも能力の差、勝敗結果で問題が小さくも大きくもなる。問題がなくなることはない。 4. 問題発生時の対応 ① 保護者と指導者子ども同士や保護者間の問題を解決 ⇒ 大きくなると行政へ ② 保護者・指導者・行政 ①の問題が大きくなる場合が多く、周りを巻き込みながら問題が大きくなっている ⇒日々のコミュニケーションや情報共有が取れている場合、早期に解決する場合が多い ※最も恐れること 指導者が辞めることによっての少年団の消滅 スポーツ・地域の衰退 問題を大きくしないため 研修会 ⇒ 事例の紹介と指導者と交流することで声を聴く 保護者 ⇒ 解決点を見出す 行 政 ⇒ 積極的なかかわりではなく、アドバイスを行う 5. 指導者の状況 部活の指導者 手当が出る少年団の指導者 無報酬 行政としてのサポート ⇒ クラブチームとは違うが、指導者の負担軽減を考える。 保護者としてのサポート ⇒ 子どもを預けるだけではなく、運営に積極的に参加する。 ・問題点 親の働き方も変化(共働き) ⇒ 負担の平等化・不満のない運営 〇行政としてできること 現在、少年団については、練習して、大会場所の確保と大会参加時の負担軽減、問題発生時のサポートを行ってきていた。 近年、指導者の向上のため研修会の開催、少年団員向けのイベント(宿泊研修)の開催を行っている。その中で、指導者や保護者からの声を聞くことにより、様々な手助けができていると実感している。 また、多様化する要望に応えるため種目に拘らないスポーツ団体の設立をめざしているが、種目特化の方が要望・人気があり、なかなか実現していない。 ⇒最終的に、住民の要望や手伝いが不可欠である。 6. まとめ 指導者、保護者そして行政としてかかわる人もそれぞれ家庭があり、少年団を通じて地域活動を行い、仕事の両立をしているが、人間関係や時間的制約のためバランスが取れず、問題が起きてしまう。活動自粛期間は、動画によるトレーニングを取り入れ、実社会と同じように、活動内容もリモート化などが進められているが、やはり現場での指導が一番適格だと感じる。少年団であっても、実社会の縮図として、問題をとらえることで、実務・社会での問題解決の糸口になっている。 団員や指導者の要望に応え、信頼関係ができていることで、お互いに向上できる。 信頼を得て、プラスの関係性を構築することが目標 ⇒ 行政の目標達成 そのためニーズを拾いながら成長していくことが重要である。 〇最後に一番の基本
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