さあ、ここまで読まれ「自治研鍋(なべ)」に興味を持たれたみなさん。
今日はみなさんに、その"レシピ"をコソッとお教えいたします。
用意する材料(1人前)
自らの仕事に誇りとやる気を持つ行政職員の"汗" 200cc
切なさと悔しさからこぼれ出る当事者市民の"涙" 200cc
社会貢献活動に燃える市民活動家の"熱意" 大さじ二杯
先駆的実践事例、調査研究データなどの"情報" 少々
用意する道具
大鍋(組織内議員が持参するなら一層good!) 1個
組織"ネットワーク"力抜群のカセットコンロ 1セット
作り方手順
1. 大なべの中に、自治体職員の"汗"と、当事者市民の"涙"、さらに市民活動家のまちづくりに寄せる"熱意"を同時に入れ、勢いよくかき混ぜる。
2. 先進的な自治体独自の制度・政策情報、先駆的な市民自治活動の実践情報、調査・研究データなどを丁寧に収集し、それらをお鍋の表面にふりかける。
3. 中火で2~3年じっくり加熱したあと、組織(自治労組織・地域のNPO)の火力をマックスに使い、一気に煮込んで完成させる。
自治研鍋の特徴
1. 元来、"食べ合わせ"として避けられてきた「市民」と「行政職員」。それが、ひとつの鍋の中で否応無く混ぜ合わされ融和することで、それぞれの素材が持っている旨みを一層引き立たせることができる。
2. 自治労は100万人の全国組織。その"全国ネット"という最大利点を活かし、全国津々浦々の"自治労"仲間から収集した"先進自治体情報"、および地域で地道に活動するNPOや当事者仲間から得たレアな"地場情報"が、次代のニーズや地域のニーズにマッチした旬の風味を醸し出す。
3. じっくり、ゆっくり時間をかけて煮詰めることで、食材固有の硬くとんがった食感も自然に緩和され、まろやかでとろけるような味わいに仕立てられる。
なお、仲間全員で鍋を囲み、十分に仕立て上がるまで時間を共有するという行為は、せっかちな市民活動家特有の"おこげ"現象や、一人きりで燃え尽きがちな自治体職員の"空焚(からだ)き"現象を防ぐ効用もある。
4. 鍋の中で出来上がった"制度・政策提案"を、自治労単組や連合地協が、春闘や秋闘で制度政策要求として取り上げる。また同時に市民活動団体(NPO等)が市民運動の手法(=署名運動、募金活動、イベント・市民集会の開催)によって、その必要性を直接、世論に訴える。さらに組織内議員が、オフィシャルな舞台(議会)で政策提言していくことで、まさに『おなべ』という"大衆料理"の真骨頂が発揮される。
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