【自主レポート】

第32回北海道自治研集会
第Ⅰ-②分科会 立ちあがれ自治体職員 ― 地方自治の可能性を探る ―

アメリカ村 落書き消しボランティア


大阪府本部/大阪市職員労働組合・ユース部


落書き消し中に着用したTシャツ

1. 取り組み名称

 アメリカ村落書き消しボランティア

2. 期 間

 2006年8月から2007年9月にかけて(10日間)

3. 経 過

(1) なぜ「落書き消し」に取り組んだのか?
① きっかけは…
  ユース部の大会や懇談会の場で「ボランティア活動」についても労働組合が積極的に関わっていってはどうか?という質問があり、常任委員会の場で議論を行った。
  しかし、ボランティアといっても、行政がキャンペーンとして行っていないような活動がしたいという意見が出され、自分たちの住んでいる町ではどういう事が問題となっているのか?を持ち帰り、それぞれが発案するという手法をとった。
② その中に…
  出された案の中に、「地元ではシャッターや家の壁に落書きがされ、街の美観を損ねている。労働組合としてボランティアで落書きを消してみてはどうか?」との案が出され、ユース部として「落書き消し」を企画し、取り組んでいくことを確認した。




ボランティア参加を呼び掛けるためのマスコット

(2) 実行に移るまで
① 問題が…
  家・店舗のシャッターの落書きを消すとなると、それぞれの所有者に許可を得る必要がある。また、電柱や道路においても、管理者(行政)との調整が必要なことから、実行に移るまでのさまざまな問題があった。
② 四苦八苦しているところに光が…
  頭を悩ませているところに、ふとしたきっかけからアメリカ村の連合町会(御津連合町会)が中心となって落書き消しを行おうとしているが、人員不足に悩んでいるとの情報を得た。さっそく連合町会長と連絡を取り、趣旨を説明すると、「是非とも一緒に取り組みたい」との返事をもらった。
  その後、組織の機関会議において、動員形式では無くボランティア参加としてアメリカ村の落書きを消すという趣旨で「OSAKA 落書き消すんジャー☆」が確認された。



4. 取り組みの内容

 落書き消しは、連合町会の役員の方だけではなく、アメリカ村の商店で働く従業員やボランティアの参加で休日の朝8時30分から行った。(1日40~50人の参加)
 方法は5グループ(1グループ8人程度)をつくり、図面で割り当てられた地区の壁やシャッターの落書きを消していった。


御津公園の清掃風景


落書きされた商店のシャッター


落書き消しの様子

中村会長(御津連合町会)と落書き消し後に話しをする様子


此花区をフィールドワークする様子

(1) 落書き消し後の取り組み
 落書き消しで出会った地元の方とのつながりを活かして、「大阪ミナミ 違法駐輪対策キャンペーン」への参加や、御津連合町会が実施している「歩こう会」にも参加させていただき、現在もつながりを活かして活動を行っている。


5. 取り組みの検証

 当初は、地域との協働で取り組みを行うことは想定していなかったが、新たな取り組みを模索していく中で出来た「つながり」を活かして、地域との協働で取り組みを行えたことは、今後の取り組みの大きな前進になった。