【自主レポート】 |
第32回北海道自治研集会 第Ⅱ-③分科会 地域からつくる保健福祉のしくみ |
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置戸町特別養護老人ホームは、明るい環境のもとで、心身の健康を保持助長し、快適な生活と豊かな老後を楽しむことを運営方針とし、1982年に定員50人で開園しました。その後2000年度に制定された介護保険の老人福祉施設及び短期入所施設として、高齢者の自立支援や家庭復帰を目指すための機能訓練、看護、介護サービスの提供を行っており、地域住民の福祉の向上に大きな役割を果たしています。 1. 経営収支概要 置戸町特別養護老人ホームは、介護サービス事業特別会計(企業会計)において介護老人福祉施設事業及び短期入所事業(ショートステイ)を行っています。 |
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2. 収入構造 収入構造を見ますと、サービス収入及び自己負担金収入が収入全体の99%を占めており、その他の収入(寄附金、委託料、預かり金管理料など)については、約1%弱となっています。また、年度別に見ますと介護報酬の改正がありました2003年度と介護保険制度の見直しのありました2005年度以降の収入が大きく減少しています。これらのことから、収入はサービスの提供数が直結していることと、介護保険制度・介護報酬単価などの改正に大きく影響を受けることが考えられます。 |
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3. 支出構造 支出構造を見ますと、人件費及び賃金が全支出の約77%、施設の維持管理費が4%、入所者に係る経費が残りの約19%となっています。また、年度別に見ますと全体の支出としては約2億円前後で推移していますが、人件費・賃金はここ数年減少してきています。 |
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4. 職員数の推移 職員数は28人を定数として管理していますが、ここ数年若年層職員の定着率の低下から、本来退職補充時のみ雇用されるはずの定期職員が増えている傾向にあります。また、臨時介護職員をはじめ洗濯業務職員など、臨時的な雇用形態の職員が約10人程度雇用されています。なお、2007年度より看護職員の増員が図られ適正数を29人と変更しています。 |
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5. 職種別職員数 職種別職員のうち介護職員以外の職種については、開園以来同じ人数で推移しており、2006年度では事務部門3人、直接介護部門26人、介助員・調理員が5人の34人体制となっています。 |
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6. 利用者の状況及び平均介護度 毎月初日現在の利用者数では、50人定員のところ2006年度で48.75人と、年々減少傾向にはありますが、ほぼ、満床を確保しています。また、平均介護度をみますと年々重度化しており2006年度の平均介護度は4.19となっており、全道平均を0.5ポイント上まわっています。 |
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7. 介護報酬の推移(特養部門) 特養部門での実利用者は、毎年延べ16,000人強で推移していましたが、年々減少傾向にあり、2006年度では14,800人弱と大きく前年を下回りました。1日の利用人数を見てみましても2002年度が45.68人であったのに対して、2006年度では40.53人と5.1人の減少となっており、利用率では10%強の減となっています。 |
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8. 介護報酬の推移(短期入所部門) 短期入所部門での実利用者は、毎年延べ2,300人強で推移していましたが、2006年度では前年比350人の減少となり、大きく前年を下回りました。1日の利用人数では対前年度比△1人となっており、利用率では対前年度比△10%となっています。 |
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9. 経営状況 費用の面では人件費率が全道平均より上回っているが、掃除・洗濯業務及び調理業務などを直営で行っていることが要因と考えられ、直接介護職員数では全道の平均を下回っている状況です。 |
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10. 経営分析のまとめ (1) 経営状況 (2) 経営の特徴 (3) 経営基盤の安定に向けて |