【要請レポート】 |
第32回北海道自治研集会 第Ⅴ-②分科会 温暖化防止とクリーンエネルギー |
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1. はじめに マスターベーション。当然の様に別海町の生乳生産量日本一というアイテムは全国に誇れると信じていた。しかし、知名度はゼロ。ショックだった。「いったい何ができるのか」、の自問自答に友人からの一言。「今までの財産をもう一度見直せ」。きっかけとなった。 2. 別海町の賦存バイオマスエネルギー 別海町は、2002年度NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受け「別海町地域新エネルギービジョン」を策定した。このビジョン策定では、本町が持つ潜在的なエネルギーの賦存量と、その活用によるCO2の削減効果等を調査しました。 |
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調査では乳用牛から発生する畜産系バイオマスエネルギーの活用が最も有力とされ、排泄されるふん尿量5,257t/日をもとに潜在能力を推計すると、バイオガス発生量は131,400m3/日となり、これを発生熱量に変換すると、678,200Mcal/日と試算した。このエネルギー量は、別海町エネルギー需要量の44.6%に当たる。またCO2の削減効果は、灯油換算にして18,784t/年となり、別海町の使用化石燃料から発生するCO2量の44.6%にあたります。 |
3. メタン発酵適用の事前検討 (1) メタン発酵本来の特徴 |
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(2) 消化液の土壌還元 4. バイオガス改質・エネルギー機器導入の為の実証計画 (1) バイオガスの利用に関する問題点 (2) バイオガスの利用効率を上げるための対策 |
5. 改質バイオガスの圧縮・充填設備による実証試験の計画 前述のような経緯から、2006年度より、別海町で現在稼動中の共同型バイオガスプラント((独)北海道開発土木研究所 別海資源循環試験施設)から発生する余剰バイオガスを使用し、改質・圧縮・充填作業を試験的に行っている。この実証試験結果を基に、町において積極的なバイオマスエネルギーの利用方法を模索することとしている。 6. バイオマス利活用の事業化 現在、今後の事業化に向けての取り組み案を策定している。現在、事業の実現のための実証試験を開始しており、実証試験成果や環境調査などをもとに、事業を進めて行く考えである。 (1) バイオマス利活用システム構築の検討 |
(2) 事業推進体制の確立 (3) 事業スケジュール (4) 酪農サポート事業の推進 (5) バイオマスエネルギー事業の推進 (6) ブランド開発と環境産業の振興事業 |
7. 改質バイオガスの圧縮・充填の費用便益 2006年度に実証実験を行った改質バイオガスの燃料化について費用便益分析を試みた |
8. さいごに マスターベーション。自身の満足が共通の満足となり、それが最大値となることの追求に生きがいを感じることこそ、まさに…… |
注1 13Aとは十数種類ある都市ガスの規格の一つである。熱量は46.04655MJ/m3N≒10,989.6kcal/ m3Nであり別海町で使用されているプロパンガスの熱量の46%である。現在のガス燃焼機器に関しては、地域が供給しているそれぞれのガス規格に燃焼装置(ガス噴射部分:ノズル)を変更して使っている。全国的な規格の統一ということで、5年後には全国のガス燃焼機器は13A規格になる予定である。 |