【自主レポート】 |
第32回北海道自治研集会 第Ⅴ統合分科会 環境と調和する地域 |
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1. 自治体"農"ネットワークとは 1991年三重で開かれた自治労全国自治研集会・農林業分科会参加者からの「2年1回の集まりだけでは論議が不十分、また、組合組織が縦割りであるため他の職場との交流に限界がある。これを契機に日常的な、農林業に関係する自治体職員の横のつながり"農"ネットワークをつくろう。政策について意見や情報の交換、交流・連携の場をつくろう」という呼びかけから始まりました。 2. 農林業政策提言と運動の展開 (1) 運動の経過 |
⑤ 「農的環境」の内容(抜粋) |
① 大地 | 水田・畑・山林面積と作付け率の維持。(広がり)手入れ状況(くろ塗り、あぜ草刈り、下刈り、間伐等) |
② ひと | 農家数・新規就農者数(地域社会の活性化、支障等影響)おもしろ百姓の数(未来につながる新しい動きの芽) |
③ 環境(農業生物) | めだかや赤とんぼ等実は水田があるからこそ安定して、生き、増殖している生物を「農業生物」と呼び、農的環境を測るバロメーターとする。 |
④ 環境(風景) | 大木・あぜ草刈り・耕作放棄地・道ばたの花・街並み(生け垣、ブロック塀)水路(自然水路、コンクリート) |
(2) 運動の事例(農ネット新潟の取り組みから 堀井氏提供資料) |
農ネットでは、手始めとして聞き取りによる全国調査を実施しました。 下記の報告は、全国データと新潟の比較を試みたものです。 <調査の方法>
(1) 動物 (調査項目の説明のみ) ① 赤トンボ: 赤トンボは産卵の時、ヤゴを経てトンボに羽化するときに水が必要、冬期間の卵の時に水は必要でない。現在の農法にマッチしている。 ② メダカ: 水田が乾田化することによって、産卵場所、餌取り場所がなくなって、絶滅に瀕している。 ③ ホタル: 湿田の減少、1年中水の切れない土水路などの減少で減少している。 ④ タニシ: 少しの水があれば生存できる。3面コンクリートでも生きていくことが出来る、他の動物よりも環境適応力が大きい。 ⑤ ヤマカガシ: 田んぼ、水路に住む動物。乾田でも湿田でも住めるがトノサマガエルなどの餌が減少してその数が減っている。 ⑥ コサギ: 飛んで移動するので餌さえあれば環境適応能力は極めて高い。今回の調査の中で唯一過去に比べると増えている生きものである。 ⑦ カブトムシ: 里山に住む昆虫で、水田や水路などとは関係がない。しかし、里山の管理が放棄されている現在その状態が推測できる。 (2) 農村環境 |
3. 農ネット農林業政策の波及 「みらい農業政策提言」の実現目指して、アグリチェック運動を柱に運動を展開しました。 (1) 市民(消費者)団体の取り組み (2) 全農の取り組み (3) 農林水産省の政策・事業 4. 環境支払の実現(農地・水・環境保全向上対策) (1) 農的環境を維持する活動に直接支払いが実現 |
<制度の概要> |
(2) 土地改良区を受け皿とした事業展開 (3) 制度の評価 5. 自治体と協同農業普及事業の役割 「いのちと環境」を柱とした政策の実現にあたって、最も期待され、かつ、最も障壁となる可能性のあるのが自治体農政職場の職員であり、普及員であろうと考えます。 (1) 茨城県における環境支払(農地・水・環境保全向上対策)の実施状況 |
2007年12月20現在の実施予定(農林水産省集計) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2007年11月現在の実施予定地区 (茨城県集計) |
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(2) 茨城県の特徴 |
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(3) 農業改良普及センターの関わり |
<共同活動に対する対応>
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<営農活動に対する対応>
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④ 分析 (4) 県独自の環境支払制度の創設(エコ農業いばらき) (5) 環境農業に対する普及指導員のとらえ方。 (6) 普及事業の果たすべき役割 |