【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方 |
北海道平取町では、環境に配慮したオフィス活動や自然環境保全の推進など、環境保全活動を中心とする国際標準規格ISO14001に適合した環境マネジメントシステムを2004年11月1日に制定し、翌2005年12月にその認証を取得しました。その後は、2008年に認証を更新、2011年11月に再更新をして継続した取り組みを行っています。本レポートでは、当町のISO14001の取り組みを検証してP・D・C・Aサイクルの構築・運用の必要性を確認します。 |
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1. はじめに ISO14001とは、1996年に国際標準化機構(ISO)が制定した「環境マネジメントシステム」の国際規格です。「環境マネジメントシステム」とは、「自らが行う活動の中で、環境に与える影響を的確に把握し、環境目的及び目標を定め、環境改善に取り組み、さらには、これらを定期的に見直すことにより継続的な改善を行う仕組み」のことを言います。つまり、計画(Plan)・実施(Do)・評価(Check)・見直し(Action)のサイクル(以下、P・D・C・Aサイクルと記す)を構築・運用することによって、環境負荷を低減し、自らが行う活動による環境への影響を低減するというシステムのことです。 平取町では2005年4月からこの環境マネジメントシステムに取り組み、これまでに一定の効果をあげてきました。同様の取り組みは、他の自治体でも実施されており、やはりさまざまな効果がみられます。ところが、近年、多くの自治体で別システムへの移行や認証返上などの動きが加速しています。これは、職員の意識改善により一定程度「環境負荷の低減」が達成できたことや、認証経費削減などが理由のようです。しかし、P・D・C・Aサイクルの構築と運用は活かされたのでしょうか。ここでは、当町におけるISO14001の取り組みを検証し、今後の自治体職員の働き方や「新しい公共」のためには、P・D・C・Aサイクルの構築と運用が不可欠であることを再確認します。 |
2. 平取町における「ISO14001」環境マネジメントシステム
(1) 導入の目的と経緯
(2) 認証取得と更新
(3) これまでの効果
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3. 自治体としての環境マネジメント
(1) 北海道内自治体の環境マネジメント実態調査
(2) 平取町職員の意識調査 |
4. まとめ
(1) 認証返上の加速化 |