【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方 |
現業職場は、行政改革における職員削減や経費削減のための合理化による民間委託等の矛先が向けられている。そんな中、安易な職場の縮小と職員削減を問題視し、これからの行政サービスとしての現業職場のありかたと存続について研究を行った。 |
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1. 始めに 2005年に行われた行政改革以降、現業職場は合理化攻撃の矢面に立たされ、職場の存続さえ困難な状況になっている。 2. 藤岡市の現業職場 現在、藤岡市における現業職場は 清掃センター・給食センター・学校業務 の三職種となっており、職員数においては清掃センター7人(男性)、給食センター第一調理場・第二調理場合わせて12人(男性)、学校業務(市内小学校11校・中学校5校)7人(男性1人・女性6人)の、合わせて26人の正規職員が配属されている。 |
2005年から2012年までの職員数 |
3. 各職場の現状 清掃業務では古紙回収・有料回収・フォークリフト運転・事務処理業務を行っている。 給食業務では第一調理場正規職員6人・嘱託職員18人、第二調理場正規職員6人・嘱託職員15人の配置となっており、第一調理場では市内8小学校、第二調理場では市内5中学校と3小学校の給食調理を行い、配送業務については民間業者に委託されている。 学校業務では10年前では市内小・中学校16校すべてに正規職員が配置されていたが、現在では16校中、小学校5校・中学校2校に正規職員、残り9校は嘱託職員での対応となっている。 |
4. 現業職場としての意識改革 現業職場を知ってもらうため、連合群馬主催「ふれあいフェスティバル」(ららん藤岡会場)において現業展を行い、清掃・給食・学校各職場の様子をパネル展形式で紹介した。
今までの学校業務員の仕事としてイメージされてきた“給食受け入れと、お茶出ししかしていない楽な仕事”を払拭するため、「このままではいけない」「自分たちで行動を起こさなければ」と考え、前橋市や桐生市で行っている共同作業に取り組むことにした。 |
職員課が行う学校業務員研修会では正規職員だけではなく嘱託・臨時職員も参加し、AED講習を受けている。また、現業労組として行った防犯研修会でも多くの嘱託・臨時職員に参加してもらい、市内各小・中学校における危機管理意識の向上をはかった。 |
元警察官の関口助役(当時)を講師として迎え、防犯研修会を行った。 |
5. 現業職場の今後を考える 行政改革が推し進められた2005年以降、アウトソーシングや指定管理者制度の積極的な運用により、自治体現業職場は長い間危機的状況におかれている。 |