【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方 |
ワンストップ窓口の導入自体はずいぶん前から議論をされてきましたが、最近になって、各自治体において急速にワンストップ窓口の導入が進められています。 |
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1. ワンストップサービスで市民満足度が向上
東灘区役所では、市民サービス向上に向けた協議を2009年の夏から区と支部で進めてきました。当初は、市民の来庁が多い市民課・保険年金医療課職場(2階)の受付時間や待ち時間の短縮、待合スペースの混雑解消を重点にし、どのようにすれば市民サービスが向上していくかを協議してきました。 2. 市民にとっての利便性とは(目的に応じた窓口) 2011年10月11日より証明発行コーナーが開設されました。3連休明けの初日は、たくさんの市民の方が来庁し、ロビーが発行待ちの市民であふれる状態となりましたが、証明取得に来られた方からの評判は良く「便利になったね。」「2階、3階にいかずに取れるんですね」「早くなった」「さっと用事がすんで良かった」「区役所のイメージが変わった」などの声が直接職員に寄せられました。 |
3. コンパクトオフィスへの転換 省スペース化 実際の設置に向けて、1階に証明発行コーナーを設置するのは紆余曲折しました。もともと事務スペースでないロビーに事務スペースと待合を作ったため、床はタイル、天井は吹き抜けという構造の中で、狭隘対策・空調対策・セキュリティ対策に手間取りました。 一方で、記載台には、各種証明交付申請書があります。一度に2種類以上の証明申請をする際には、何度も申請書を記入するという手間を省くためにも、今後は申請書の統一などを求めていくことが市民サービスの向上になるのではないかと考えています。 |
4. 届出窓口を市民が求めるものへ 証明のワンストップの次は? とよく聞かれます。他の自治体においては、既に住所異動にからむ他課の届出をワンストップ窓口でしているところもでてきています。神戸市では、2001年度以前は国保・年金の届出は住所異動の窓口で行っていました。しかし、保険年金制度の度重なる制度改正により、より丁寧に制度を説明することが求められてきたことから窓口を分けてきた経緯があります。 |
5. 終わりに 今回のレポートでは証明発行コーナーを主として報告をしてきましたが、東灘区役所での市民サービス向上の取り組みは、最近にはじまったことではありません。東灘支部では、1982年に第1回来庁者アンケートを実施して以来、区側が来庁者アンケートを始める2005年まで2年に一度、区役所に来られる方の人の流れ、庁舎に関する要望、その他自治体に求めるものなどを集約して、その都度、市民サービスの向上に反映させてきました。そして、2000年にオープンした新庁舎においても、震災経験も含め、市民導線や案内表示も含め議論を進めてきました。もちろん、それらがすべて完全であったわけではなく、今日にいたるまで、市民・職員からの声の中で、常に変わってきています。私たちは、これからも現状に満足することなく、今回のワンストップサービスでできた余力で相談業務を充実させるなど市民満足度の向上を図っていきます。 |
2012年1月26日実施来庁者アンケートより |