【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方 |
地域の課題を解決していくためには「町民と行政の協働」、「地域の自治機能の向上と自立」が求められてきたが、地域に目をむけてみると、少子高齢化、過疎化、限界集落の存在など多くの問題が生じている。このようななか、邑南町では町民と行政との協働の町づくりを推進するために、自治会行政連絡担当職員を各地域に設置することになった。この取り組みについて考え、私たち町の職員ができることについて考えたい。 |
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1. はじめに 地方分権一括法により国と地方の役割が明確化されるなか、自治体は国と対等な「地方の政府」と位置づけられ、住民に身近な事務は基礎自治体(市町村)が処理するよう進めていく方向付けが行われました。この分権社会においては、地域において自己決定と自己責任の原則が実現されるという観点から地方自治の本質的要素である住民自治の考え方が重視されてきました。 |
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このレポートでは、邑南町がめざす協働のまちづくりにむけた取り組みや新たに始まった自治会行政連絡担当職員の設置について考え、組合、行政、地域として3つの立場をもつ私たち町職員ができることについて探りたい。 |
2. 邑南町の概要 邑南町は2004年10月に羽須美村、瑞穂町、石見町が合併し誕生した町で、島根県中南部、広島県との県境に位置し、面積419.2㎞2、中山間地域で盆地の多い地形となっています。 |
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3. 町 民 (1) 集落について |
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(2) 地域コミュニティの再編成(自治会の設立)
石見地域(旧石見町)では1965年代頃から、人口の過疎化が進行しました。この対策として、自治会の結成が行われました。複数の集落を自治会という新しいコミュニティに集約したのです。 |
4. 情報の共有 (1) 町民参加のための情報共有化 |
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この取り組みは始まったばかりですが、自治会と町行政をつなぐ重要な役割を持つことに違いはありません。 |
5. おわりに 自治会役員のなかに、町職員がどの程度いるのかを調べてみました。(小さな組織やグループについて考えると割合は高くなると思います。)この数字が「地域の自立」をめざす邑南町にとって多いのか少ないのかはわかりません。 |
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行政(町)の立場でもあり、地域(町民)の立場でもある私たち職員は一番行政情報を持っている存在なのかもしれません。その私たちが積極的に自治会や地域活動に参加することが情報提供や共有化、強いては住民参加のまちづくりへ近づく推進力となるのは明らかです。2010年10月より協議を行い3月に要綱の内容を確認し、2011年4月に説明会を行い実施しています。組合としても趣旨を十分に理解しつつ組合員の生活を守る砦として、組合員の置かれた状況について把握し、改善すべき点については交渉できるよう確認しています。 |