【自主レポート】

第34回兵庫自治研集会
第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方

 2012年4月から、子どもたちの発想によるまちづくり活動を、子どもたち自身が実現し、その活動への助成決定を子どもたちが行う「こうちこどもファンド」をスタートしました。この事業は、まちづくり活動の活性化と、将来の高知市のまちづくり活動を担う「人財」を育成することで、高知市を子どもにやさしいまちにしていくことを目的としています。制度設計時の苦労や今後の事業展開について報告させていただきます。



子どものアイデアは無限大
「こうちこどもファンド」に託す夢
~2012年度に創設した「こうちこどもファンド」助成事業レポート~

高知県本部/高知市職員労働組合 山脇 弘道・北岡 美樹

1. はじめに

 高知市では、2003年3月に市民のニーズに柔軟に対応できる行政のシステムや、市民の自主的なまちづくり活動を考えていくための仕組みづくりを目的に、「高知市市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例」を制定しました。この条例に基づき、自然環境の保全、住環境の整備、福祉、教育、文化、スポーツ、生涯学習、住みやすい環境づくりや人づくりなどの様々なまちづくり活動を促進し、高知市をよりよいまちにすることはもとより、NPO活動や地域のコミュニティ活動の活性化を目的として、2003年に公益信託「高知市まちづくりファンド」を創設しました。「高知市まちづくりファンド」は、高知市からの出捐金3,000万円、市民、企業の皆様からの寄附及び財団法人民間都市開発推進機構からの資金拠出を信託財産として、市民が行うまちづくり活動への助成を株式会社四国銀行に委託して実施するもので、制度創設から2011年度末までに97の事業に助成してきました。しかしながら、この公益信託は、信託財産を取り崩しながらの運営を前提にしており、当初の信託財産額から計算すると、制度を維持できる期間は10年間程度という制約を受けるものです。実際に、2011年度には信託財産も残りわずかとなり、追加出捐により制度を継続するか否かを検討しなければならなくなりました。
 2011年6月に、市民の皆様や有識者で構成される「公益信託高知市まちづくりファンドの今後の在り方に関する検討委員会」を立ち上げ、今までの成果を振り返るとともに、様々な観点からの貴重なご意見をいただきながら、追加出捐の是非について計3回の協議を経て、「高知市まちづくりファンド」は2012年度以降も継続して実施することが決定されました。この検討委員会の中で、「高知市まちづくりファンド」で助成した事業のおよそ3割が、子育て支援など子どもに関する事業への助成であることがわかり、子どもが関わることで、親、家族そして地域住民が巻き込まれ、「活動に広がりをみせた」という効果が確認されました。

2. 「子どもが行うまちづくり」~“あり”なんじゃない?~

 公益信託「高知市まちづくりファンド」の申請には、年齢制限を設けてはいないものの、当然のことながら申請するのは大学生以上の大人たちのみであり、市内中学校の生徒会が、ボランティア活動として行う清掃活動など、子どもたちが行うまちづくり活動に対しては助成実績がありませんでした。岡﨑誠也高知市長もこのような子どもたちのまちづくり活動への支援を新たな施策として模索をしている時期で、検討委員会の中でも「子どもが中心となって行うまちづくりもありなんじゃない?」という意見が出てきました。もちろん大人の助けは必要であるけれど、子どもが自分たちで考え自ら活動することで、将来の高知を担う今の子どもたちがまちづくりを体験することは大切なのではないか。そして、その体験は大人になった時のまちづくり活動に対する意識に大きく影響するはずだとの思いからです。

3. 先進国の事例に学べ~「こどもにやさしい国」ドイツ・ミュンヘン市~

 子どもたちのまちづくり活動への支援制度のお手本にと考えたのが、ドイツ・ミュンヘン市の取り組みです。ミュンヘン市は子どものまちづくり参画の先進地であり、子どもたちの仮想のまち「ミニ・ミュンヘン」(仮想都市のなかで、子どもたちは仕事をし、給料をもらって、税金まで払う)や「子どもと若者フォーラム」の取り組みを行っています。高知市では、既にこの「ミニ・ミュンヘン」を参考に「とさっ子タウン」という高知の子どもたちが運営するまちを、2009年から本格的に実施しています。
 今回参考にしたのは「子どもと若者フォーラム」です。この「子どもと若者フォーラム」はNPOが主催するイベントですが、ミュンヘン市議会の本会議場を使い、子どもたちがミュンヘン市に対して様々なまちづくりの提案を行います。出席した子どもたちの過半数が良い提案としたものは、市が責任をもって実現します。採択された提案が実現できない場合は、なぜ出来ないのか、3か月以内に子どもたちに説明しなければなりません。
 子どもたちが活動内容を考え、実現させるかどうかの判断も子どもたちが行う。高知の子どもたちにも出来るのではないか、「子どもと若者フォーラム」の、子どもたちによるまちづくり活動の提案に対し子どもたちが採否を決定する仕組みをめざそうと、2011年末から、2012年度の制度開始を目標に、制度設計がスタートしました。

4. 課題と格闘する日々~間に合うのか? 4月に~

 制度の方向性は決まったので、その後は制度内容の詳細を決定していかねばなりません。「子どもって何歳まで?」「運営方法は?」「審査方法は?」など、次々と課題は出てきます。また、実際に高知の子どもたちに「ニーズがあるのか?」「制度を創設しても、利用されなければ意味がないじゃないか。」全国的にも類似する事例は少なく、全てにおいて手さぐりで検討していくしかありませんでした。「子ども」の捉え方ひとつにも意見が分かれます。「保育園児にできるの?」「大学生は子ども?」「20歳までは未成年?」最終的には年齢の下限は特に設けず、児童福祉法や子どもの権利条約に準じ、18歳までにしようという意見で一致しました。また、自己満足で終わらせず、活動の広がりを考える点から、応募グループの要件として3人以上の子どもにより構成されること、お金の管理やグループの責任者として大人のサポーターが2人以上必要であるという団体の条件が決定しました。
 運営形態については、現在高知市で実施している「高知市まちづくりファンド」と同様に、「公益信託」によるか、「基金を創設して高知市からの直接補助制度」のどちらが望ましいかという点で非常に重要な決断を迫られました。「公益信託」は資金の使途やテーマ等に関して柔軟な助成ができるように、行政から独立した中立的な立場で活動を支援できる反面、どうしても高知市との関わりが薄くなってしまうという短所があります。子どもたちが活動するためには、かなり細かい点でのバックアップが必要になってくるものと考え、補助金方式であれば、直接に高知市の関係各課が関わることが出来ると考えました。
 また、この制度を継続していくためには、従来の信託財産の取り崩しを前提とした方法では限界が生じますが、基金ならば、市民や企業からの寄附金を多く募ることができ、より息の長い制度をめざすことができます。さらに、高知市主体の基金創設による直接補助の方法であれば、寄附に対する税制上の優遇措置があるため、寄附もお願いしやすいというメリットがある等の理由から、高知市直営の基金創設・補助金方式を採用することにしました。
 そして、お手本とするミュンヘン市の、活動を実現するかどうかの判断を子どもたちが行うという仕組みをどのようにどの程度取り入れるか……。
 子どもたちが主人公となる制度だから、子どもたちの提案の採否に子どもの視点を入れることは必要です。「子どもたちが子どもたちの提案の採否を決定する。」想像するだけでもかなりインパクトのある光景ですが、本当に子どもたちにできるのかという不安はありましたが、高知の子どもたちならきっと出来ると信じて、是非やってみようということで更なる検討に入りました。

5. 「こうちこどもファンド」の誕生~未来の高知を託せる「人財」の発掘となるか~

 2011年末からの紆余曲折の制度設計の検討を経て、なんとか2012年4月、「高知市子どもまちづくり基金」を設立し、基金を財源とする「こうちこどもファンド」という子どもたちが提案するまちづくり活動への助成制度が誕生しました。このファンドは、①子どもたち自身の発案によるまちづくり活動の提案、②子どもたち自身の手によるまちづくり活動の実施、そして何より③こども審査員による助成決定が特徴です。また、このファンドでは、Ⅰ「将来のまちづくりを支える『人財』の育成」(子どもたちのコミュニティ能力の形成や、シチズンシップ(市民性)の育成)、Ⅱ「子どもを中心としたまちづくりの活性化」、Ⅲ「子どもにやさしいまち高知市の実現」を目的にしました。
 助成までのプロセスは、助成申請に対し、①事務局による書類審査、②6月下旬に開催する審査会において、グループの子どもたちが行う公開プレゼンテーション内容をこども審査員9人と大人審査員7人、計16人の審査員が審査し、助成を決定するというものにしました。
 助成金額は上限額を20万円に設定し、「高知市まちづくりファンド」と異なり、自己資金なしでの活動も可能としました。また、助成の対象となる活動は自分たちの住んでいる、又は通学・通勤する地域をより良くする、誰かに喜んでもらえるような活動とし、まちづくり活動の定義は行わず、子どもたちの発想に期待することとしました。

6. ニーズの掘り起こし~助成申請0件はありえないよ~

 2012年4月から「こうちこどもファンド」への助成申請の応募を開始しました。応募期限は5月28日と設定し、時間的に余裕の全くない中、ニーズの掘り起こしに奔走しました。募集開始当初は、高知市内にある公立、私立問わず、小学校・中学校・高等学校へ制度概要を記載したチラシを持参し全生徒・児童に配布いただくとともに、地域で活動する青少年育成協議会等の各種団体の会合に出席し、制度概要を説明させてもらうなど、「こうちこどもファンド」を宣伝してまわる日々が続きました。その後は、興味を抱いてくださった学校・団体等に個別に接触し、制度の目的や効果にご賛同いただくことに重点をおきました。
 その甲斐あってか、制度開始初年度にも関わらず、13団体という多くの応募申請をいただくことができました。応募グループや活動内容は多岐にわたり、子どもたちの言葉で子どもらしい字で書かれた申請書はとても微笑ましく、それだけで6月下旬に開催する審査会の日がとても楽しみに思えました。

7. こども審査員~まだまだ不安? 本当に子どもたちが審査できるのか~

 審査に子どもの視点を取り入れるために、「子どもたちが子どもたちの提案の採否を決定する。」ことをこの制度の核となる仕組みとするべく「こども審査員」を設置するというのは、確かに面白いアイデアです。しかし、行政が行う助成金制度において、未成年である子どもに最終判断を任せるということには問題があるのでは? とも考え、「こども審査員」を大人の審査委員会の下部組織という位置付けにしました。大人の審査員には、審査の際に「こども審査員」の意見を尊重することを義務付け、審査のプロセスに子どもが大きく関わってくる仕組みとすることにしました。
 「こども審査員」の役割は、助成団体を決定する審査会での審査と、助成団体が翌年に行う活動発表会に参加し、感想を述べることです。「こども審査員」は、公募で選任することとしましたが、制度開始初年度は時間的な制約もあり、市立・県立の小学校、中学校、高等学校からの推薦による選任を行うこととし、高知市・高知県の両教育委員会に協力をお願いすることにしました。また、最初に紹介した「とさっ子タウン」で、市長や市議会議員に選ばれた子どもたちにも協力をお願いすることとしました。
 助成団体を決定する公開審査会の1週間前、学校から推薦された児童・生徒と「とさっ子タウン」の市長と市議会議員で構成される第1期こども審査員に対して、事前研修会を開催しました。事前研修会では、審査員同士の顔合わせだけではなく、子どもたちの視点で審査をしてもらうために、自分たちが審査する際のポイントとしての審査項目を話し合って決めてもらい、実際にその審査項目に基づいて模擬審査を体験してもらうためです。
 まずは、ここで本当に彼らが助成決定に関する審査ができるのかを確認しておかなければなりません。模擬審査会は、「こども審査員」に本番と同様の手続きを体験してもらうため、地域コミュニティ推進課職員2人に中学生に扮してもらい、実際に公開プレゼンテーションを実施し、質疑応答を経て助成決定をしていただくプロセスで実施しました。
 模擬審査会では、予想に反し、「こども審査員」からの大人顔負けの鋭い質問が飛び交い、中学生に扮した職員が、たじたじになる場面も見受けられました。子どもたちの発言は、本当に感心すべきものでした。これを見て私たちは「これはいける。」高知の子どもたちにも十分可能性があることを確信させてもらいました。

8. 「こどもファンドアドバイザー」と「こども審査員サポーター」
    ~「こども審査員」と応募団体の子どもたちとのコミュニケーションの充実~

 しかしながら、「こども審査員」の可能性に賭けるだけでは、不安が残ります。助成団体を決定する審査会当日は、活動を発表するのも子ども、その発表に対し主に質疑を行うのも子どもです。子ども同士のやりとりをスムーズに行うために何か工夫できないか、そこで考えたのが「こどもファンドアドバイザー」と「こども審査員サポーター」の設置です。「こども審査員」は小学校、中学校、高校から各3人ずつの計9人で構成することとしていました。他人の発表を聞いて、質問し、審査する。大人でもなかなか難しい作業です。また、審査のポイントを決めるときや、審査会での協議の場など、小学生は高校生に対し意見を出しづらいということがあるかもしれません。子どもたちの意見の引き出しや話し合いの場でファシリテート(お世話役)を行ってもらうため、「こども審査員サポーター」を設置することとしました。サポーターには、高知市教育委員会に協力してもらい、教員免許をもった職員を派遣してもらいました。「こども審査員」はみんな積極的な子どもたちばかりでしたが、質問をしようか迷っている時、サポーターの「その質問いいと思うよ」という言葉に、安心して発言出来ていたようです。目立たない黒子としての役割ですが、「こども審査員」にとってはとても大きな存在だったと思います。
 また、応募団体側の子どもたちにもサポート体制が必要です。応募前に活動内容を考える際のファシリテートや、プレゼンテーションをする際のポイント、実際に活動するとなった場合の、行政との協働の窓口や、地域住民を巻き込む手法、活動の広め方などに対するアドバイスなど、団体から要請があればいつでも出向く「こどもファンドアドバイザー」を設置しました。アドバイザーを、市民活動経験の豊富な人材を多く抱える特定非営利活動法人NPO高知市市民会議に委託することとしました。子どもの提案を子どもの目線で審査する制度の効果を充分に発揮するためには、必要な仕組みづくりです。

9. 「子どもvs子ども」白熱する審査会~本当に小学生なの? 中学生なの? 高校生なの?~

 助成団体を決定する審査会は、一般公開で6月24日に開催しました。当日は、応募団体関係者以外の参加もあるなど、約180人の皆さんの参加を頂き、会場が狭く感じられる程の盛況ぶりでした。
 応募団体の子どもたちが、審査員そして会場参加者全員の前で活動内容を説明し、その場でこども審査員と質疑応答を行う真剣勝負が繰り広げられたわけですが、発表する子どもたちは、なかなか度胸があり、落ち着いて大きな声で発表が出来ていました。どちらかというと、後ろで見守る大人のサポーターの方が緊張していたような印象を受けました。団体の発表が終了すると同時に、こども審査員が一斉に質問のため挙手をする様は圧巻で、質問内容も大人の自分達でも気付かない、鋭い質問が多く飛び交いました。高校生からの鋭い質問に受け答えをする小学生のグループは大丈夫だろうかという心配もありましたが、小学生も、時間をかけながらも自分なりの答えを出し、回答することが出来ていました。
 今まで高知市で実施してきた大人を対象とした「高知市まちづくりファンド」も、ほぼ同様の手法による審査を実施してきていますが、こども審査員からの質問にまっすぐに答える応募団体の子どもたちという光景は、ごまかしのない、子どもたちの素直さと純粋さを感じさせられるとともに、子どもたちの理解力と創造性に驚かされた気がします。
 全団体の発表終了後、大人審査員とこども審査員が別室にて非公開の審査に入りました。今年の審査の方法は、こども審査員9人のうち5人以上が助成するという判断をすれば、大人審査員が助成を決定するという方法を選択しました。大人の審査員に対し、こども審査員が対等に意見を出して話し合うのですが、やはり大人と子どもの感覚にはかなりの違いがありました。経験という面から、どうしてもこども審査員の視野が狭いと感じられる点もありました。しかし、大人の審査員がそれをうまく補足することで、予定を1時間程度オーバーするほど白熱した協議の末、大人と子どもの感覚が調和された公平な結果を出すことが出来たと思っています。
 この審査の結果、2012年度は13団体の応募があった中で、10団体に対して助成が決定しました。すべての活動に助成したいとの思いもありましたが、あくまで公平な審査の結果によるものです。残念ながら不採択になった団体にも、来年度に再度チャレンジして欲しいと思っています。

10. こどもファンドに託す夢~自由な発想は土佐の高知から、未来をつくるこどもたちを応援~

 「こうちこどもファンド」は、今後10年間の継続を予定していますが、10年後、助成を受けた団体の子どもたちが大人になった時に、地域の活動に積極的に参加できる「人財」となっている、そんな将来を期待しています。
 また、10年以上制度を維持することで、「こうちこどもファンド」の助成を受けた団体の子どもたちが大人になり、自分の子どもが参加するまちづくり活動を実現するため大人のサポーターとなり、「こうちこどもファンド」に応募してくる姿を見ることができると、この事業を創設した意義が大きなものとなってかえってきてくれたという感動を得られると思います。
 「こうちこどもファンド」の効果は、子どもたちが自分の地域に目を向ける、地域の課題を自分の頭で考えるようになることです。また、子どもが活動することにより、自然と周りの家族、地域住民や関係団体の皆さんが巻き込まれるため、地域活動の活性化が図られ、更に地域活動に広がりが生まれていくはずです。
 そして、「こうちこどもファンド」が最終的にめざすところは「こどもに優しいまちづくり」です。「こどもに優しいまち」、それは社会的弱者にやさしいまちということになります。子どもが幸せであるかどうかが、社会が健全で政治がうまくいっているかどうかの証であると、ユネスコの「こどもの都市」の標語にもなっています。もちろん、「こうちこどもファンド」は、やっと船出したばかりであり、課題は山積みの状態です。審査会が長時間にわたることや審査の方法にも再考する点が多々あります。
 そして、行政の仕事全般に言えますが、高知市の事業主体である地域コミュニティ推進課以外の各課の協力という庁内連携の問題があります。「地域に絆を取り戻す」、「地域内の連携を図る」そのためには、「町内」だけではなく「庁内」の連携を図らねば、高知市をあげてのまちづくりを行うことは難しいと言えます。
 こどものアイデア、そして審査会で見せた子どもたちの能力、可能性は無限大です。子どもたちに優しい、すなわち住む者にやさしいまちづくりを目標に、「こうちこどもファンド」がそのきっかけとなり発展していけばと、また発展させていかなければいけないと考えています。