【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第1分科会 「新しい公共」と自治体職員の働き方 |
このレポートは、“理解と支援”を市民の方々や企業(雇用)主に得るために、2010年度に国東市で開催された“くにさきフォーラム”を通して取り組んだ経過と成果をまとめたものです。 |
|
1. はじめに 精神に障がいのある人は、大分県で3万人以上いると言われています。これは10家庭に1家庭の割合になります。この数からわかるように精神障がい者は、身近で誰でもなる可能性のある障がいと言えます。しかし、その障がいや症状は漠然としか理解されていないため、誤解や偏見はなかなか無くなっていきません。そのため精神障がいであることを隠して生活している人も多く、その人たちが何を思ってどのように暮らしているか、知られていないのが現状です。 2. まずは、実行委員会 国東で、精神障がいのフォーラムを開催した“きっかけ”は、家族会(精神障がい者福祉会)からの福祉事務所への呼び掛けでした。 |
実行委員会は、2011年2月に開催する計画で2010年8月に実行委員会準備会、9月に第1回の実行委員会を開催し、以下6回の実行委員会を開催しました。 |
|
3. 実行委員会がフォーラム フォーラムの参加人数を100人から150人程度に目標をおく中で、実行委員が31人になったことは、フォーラムを毎月開催するようなものです。ましてや、“障がい”という分野と今まで縁もゆかりもない方が参加するなかで、「なぜ、当事者が困っているのか?なぜ、家族が苦しんでいるのか?どうしたいのか?」最初の実行委員会でまず疑問になった点です。当然といえば当然のことなんですが、その辺のことが、見えないというか。そういうことに関心がなかったため、気にもとめていなかった。分からないから教えてほしい。という意見が出されました。 4. 知ってもらうには視覚で 就労の成功事例ということで、就労している障がい者の紹介ビデオがあるということで、就労推進ネットワークの方が当日のフォーラムで紹介できたらということで、10月の実行委員会で視聴しました。内容は、働いている当事者の様子を当事者である自らが司会者(インタビューをする人)になり、紹介していくという内容で、当事者の気持ちを引き出したすばらしいものでしたが、多分その状況(映像)が大分市での紹介(出来事)でしたので、実行委員の方々は、どことなく、この内容を国東市に置き換えたときに違和感とまではいわないまでも‘しっくり’こなかったようです。「上映するなら、国東市内の現状を紹介したビデオを制作すれば」という意見がだされました。 5. まとめ 実行委員の「分からない、知らないから教えて欲しい」という言葉から始まったフォーラムの実行委員会。「何で、自分に実行委員を押し付けたのか。」といわんばかりにまるでけんか腰にくってかかる実行委員。でもその方が、「知らん。と何も始まらんじゃろ。知ることから、始めようじゃないか。」そこから、始まった実行委員会でもありました。 |
精神障がいがある人とみんなのための国東フォーラム |
|||
|
|||
フォーラムの内容 |
フォーラムの感想
フォーラムに参加していただいた方々にアンケートを行い、感想をいただいたところです。特に、アンケート結果から推察できることは、フォーラムの内容について設問したところ、[とても良かった。が47.9%・よかった。が39.4%]と87.3%の参加者から好評をいただいた点です。また、障がい者への偏見を持っていた方が29.6%と約3割弱の方々がいるということが分かりました。そして、このフォーラムに参加されて考え方が変わったという設問に50.7%の方が考え方を見直されたという点からもフォーラムの目的でもある「精神障がい者の現状や障がい者の生活を知って、障がいについて理解していただきたい、そして支援があれば働けるということを知ってもらいたい」ということに対して、成果が得られたと考えています。 |
|
フォーラムアンケート集計
|
【精神障がい者に係る交通費助成事業】 |
|||
助成への現状認識
|
助成の理由
|
|