【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第2分科会 地方財政を考える |
2005年3月に誕生した新佐伯市は、2004年度決算において経常収支比率が100%を超過するなど危機的な財政状況のもと、大変厳しいスタートを切りました。 |
|
1. はじめに 2005年3月に誕生した新佐伯市は、2004年度決算において経常収支比率が100%を超過するなど危機的な財政状況のもと、大変厳しいスタートを切りました。本市が将来にわたって市民サービスを維持することができる基盤を構築するために、行財政運営のあり方を十分に検証し、改革を実行することで次世代への負の遺産を軽減し、未来への道を切り開いていくことが私たちに課せられた責務であるといえます。 2. 佐伯市の財政状況の特徴 (1) 財政指標 (2) 地方税収入の歳入に対する割合 (3) 地方交付税の歳入に対する割合 (4) 地方債残高 (5) 基 金 【財政状況の特徴まとめ】 3. 歳 入 |
(1) 地方税収入
(制度が変わるか景気が良くならない限り全体的には少しずつ減少)
(2) 地方交付税 (特例期間が終わるまでに、できる限り財政を立て直しておかなければならない)
(3) 地方債 (本市は地方債残高が大変多く、歳入の見込がたたないうちに運用するのは非常に危険)
【歳入まとめ】 4. 歳 出 |
(1) 人件費
(人件費の削減は当分の間継続される見込)
(2) 扶助費 (削減は困難)
(3) 公債費 (財政は硬直化しており、これ以上財源を充てるのは厳しい)
(4) 繰出金 (今後特別会計は、さらに運営努力が必要)
(5) 普通建設事業費 (事業の廃止・縮小・見直し・先送りなど、一つ一つの事業を十分点検し決定)
【歳出まとめ】 5. おわりに 合併後に施行された行財政改革プランに基づき歳出を極力抑えてきた結果が現在の状況です。普通交付税は合併の特例として通常より多く交付されており、10年間削減されることはありませんが、その後段階的に削減され、本市の場合最終的には約40億円減少する見込です。いずれ来るそのときまでに、その状況で対応できるような財政状況にしておかなければなりませんが、今我々にできることといえば、冒頭申しましたとおり、一人ひとりが財政状況を理解し、それぞれの役割を再任識した上で効率的な行財政運営を行っていくことではないかと思います。 |