2. 行き詰った活動
(1) 途絶えた依頼
周囲の協力を得て、順調に活動が進んでいくと思われましたが2年目の後半からはまったく依頼が来なくなりました。「健康見守り隊」の活動をなんとか周囲に知ってもらう方法がないかと何度も話し合いが行われ、フリーペーパー「金沢情報」に掲載してもらうことで2件依頼がありました。しかし、その後またぷっつりと依頼は途絶えてしまいました。
4年目の依頼件数は0件。今後の活動に暗雲が垂れこんできました。
この事態を何とかしようと、私たちはホームページを作成することとしました。
(2) ホームページ作成
ホームページは、これまでの「健康見守り隊」の活動内容とその様子の写真をメインとしました。また、メンバーの紹介を掲載し、メンバーが定期的にブログを書き込むこととしました。依頼が舞い込んだ時、ブログを通じて「健康見守り隊」の特徴で売りでもある「手作り」の「健康教室」が開催されるまでをリアルタイムに掲載し、知ってもらおうとも考えていました。また、他のボランティア団体とも知り合うことができれば…など、いろいろ広がりをつくれるのでは、と皆が期待しました。
しかし、ホームページを作って1年経っても、依頼につながることはありませんでした。
(3) 落ちていく士気
もともと「健康見守り隊」はボランティア団体として発足したので、「健康教室」を開催する場がないのなら他の活動をすればいい。との意見もあり、東北の大震災の後、復興のお手伝いに行くという意見が出ました。メンバー全員がボランティアの登録をして、レンタカーや機材の予算を計上し、計画を立てました。しかし、勤務がバラバラの病院職員が日程を合わせて東北に向かうのは考えていた以上に難しく、数人が個人で行くのにとどまってしまいました。
また、「健康見守り隊」が発足して4年。メンバーは何回か入れ替わり、「健康教室」を開催したことがないメンバーが半数となっていました。依頼がない期間が長くなり、メンバーの士気も目に見えて落ちてきてしまいました。
ごみ清掃のボランティア等に参加してその場で紹介のビラを配る等の意見が出ては消えていくような状態になってしまいました。ホームページのブログの書き込みも途絶えがちになってしまい、そのうち話し合いの参加人数も減っていきました。このまま自然消滅していくしかないのかも…と感じられるようにさえなっていました。
そんな時、「健康見守り隊」OBから依頼が舞い込みました。高校のPTAの地区懇談会の前座として講演会を行うこととなり、その講演会を「健康見守り隊」に任せていただける、とのことでした。
久しぶりの依頼ということで、メンバー全員、とても喜びました。
講演会に先だち、PTA会長および担当の教師の方と打ち合わせがありました。「健康見守り隊」設立時の隊長であった西本政之も同席して設立の趣旨とメンバーの思いをお話しさせていただいたところ、PTA会長は趣旨に賛同してくださり、当日「健康見守り隊」の紹介の時間を作っていただくこととなりました。
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