【自主レポート】 |
第34回兵庫自治研集会 第8分科会 都市(まち)と地方の再生とまちづくり |
地方分権の進展、自治体財政の悪化などを背景に自治体議会が果たすべき役割は大きくなっている。一方、市民からは議会の活動が見えないという声があり、二元代表制の一方の議会への期待は高まらない。そうした中で、議会としての能力を高めるための議会改革が始まっている。本稿は議会改革の流れを考察し、新潟県柏崎市と新潟県内の自治体議会の議会改革の取り組みについて報告する。 |
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1. 地方分権と自治体議会 (1) 地方分権の推進 (2) 地方分権時代の自治体議会 ② 存在意義を見出だしたい自治体議会 2. 進む自治体議会改革 (1) 地方自治法の改正 |
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(2) 自治体議会改革の動き |
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また「自治体議会改革フォーラム」や「日経グローカル」「早稲田大学マニフェスト研究所」などが、各自治体議会における改革の程度について調査公表するようになり、このことがそれぞれの議会改革を急ぎ競うというモチベーションとなっていった。日経グローカルは、各議会に独自の調査を実施し、その回答に加点配点を行って議会の改革ランキングを公表している。このことに、各議会は少なからず関心を持っていると考えられる。2012年5月発行の日経グローカル議会改革度ランキングでは千葉県流山市議会が全国第1位、次いで三重県鳥羽市議会が第2位、佐賀県嬉野市議会が第3位であった。 3. 新潟県内市議会の改革 (1) 柏崎市議会の議会改革 |
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柏崎市議会は2009年9月に再び議会改革特別委員会を設置し、市民の関心が高い「議員定数」問題に先行して取り組むことを決めた。しかし定数削減については議員の賛否が分かれる。結局、特別委員会委員長報告は「削減と現状維持」の両論併記とならざるを得なかった。そのため、特別委員会での検討が定数削減に結びつかないと考えた削減推進議員が、2010年6月定例議会に定数を「30人から24人」に減らす定数条例の改正を提案。これに対し削減に反対していた議員らが、定数を「26人」とする修正案を提出するという混乱が生じた。結果は修正案が賛成多数で可決した。この一連の事態によって、互いの信頼関係は崩れたとして特別委員会の委員長が辞任し、議会改革は頓挫した。 |
柏崎市議会 議会改革特別委員会における取り組みの体系(図1) |
(2) 新潟県内の議会改革 (3) 新潟県の自治体議会改革が見えること |