【自主レポート】

第34回兵庫自治研集会
第10分科会 「地域力」「現場力」アップにむけた学び合い

Face to Face つなげる地域との絆活動



Face to Face つなげる地域との絆活動


北海道本部/釧路町役場職員組合 鈴木 雅人

1. 活動のねらい

 行政と住民がお互いの特性や立場を尊重し、それぞれが役割を分担しながらお互いに知恵を出し合い協力してまちづくりを進めていく「協働のまちづくり」。
 行政という立場ではなく、地域の職場で働く者「組合員」としての立場として、協働のまちづくりをすすめるよう努めています。
 協働のまちづくりを実行するに当たり、住民と職員がお互いに顔をわかり合い、気軽に話し合いが出来る関係、職場が変わってもつながっていける関係、自分から絆を広めていく事が出来る関係が大切と考えます。
 職場(課)として活動をするには、それぞれの職場の所管事務や他の職場との関わり等いろいろな制約が絡み活動することが困難な場面が多くあります。活動期間についても一定の成果が出ると遠ざかってしまう事も現状としてあります。
 そこで、釧路町職員組合の今年度の活動のひとつとして『地域と繋がる』『地域とふれあう』が目標に掲げられ、職場の環境や職員の権利を守る内向的な活動から一歩踏み出し、職場にとらわれず個々の意思で活動・結集できる職員組合の特性を活かし『まちづくり』への参加活動を計画することとなりました。
 また、活動計画を立案するにあたり、それぞれの地域性や新たな時代の流れを考慮しながら、地域住民や組合員の過度なストレスとならないような取り組みをめざし、継続できる内容としていくことが大切と考えています。


2. 活動方法

次の3つの柱を元に活動していきます。

(1) 地域のFaceへ       
 地域を巻き込んで職員組合独自イベントを実施するには困難が多く、集約のノウハウも乏しい。
 そこで、町内を5地域に分けて、多くの地域の皆さんが参加する地域のイベントや多くの人手を必要とする地域恒例のイベント等に参加し、まずは地域の『顔』を知り職員の『顔』を知ってもらう事が必要と考えます。

(2) 職場のFaceへ       
 釧路町商工会や昆布森漁業協同組合など地域産業を支える職場の青年部等との交流を行うことで、お互いの情報交換を通じ話し合いの出来る仕事の協力関係を築いていくことが、地域活動へもつながる関係も築いて行けると考えます。

(3) 絆へ       
 『顔』と『顔』を絆へとつなげて行くには、長い期間、地域活動に関わっていく事が実を結んでいくと考えます。
 多くのイベントを詰め込んで、息苦しさで短年で計画を終えるよりも、計画的に活動を組みお互いに無理の無い関係を築いていくことが最良の近道と考えます。


3. 活動計画

(1) はじめの一歩 ~地域の活動を知る5年間~
2012(平成24)年度~
2016(平成28)年度
年間1地域参加を柱として活動します。
1つの地域だけでなく、他地域からの要請があれば無理のない範囲で参加します。

(2) つぎへの一歩 ~地域活動の中にも独自活動の方法を探る3年間~
2017(平成29)年度~
2019(平成31)年度
これまで参加した地域活動結果を見直し『らしさ』を探します
新たな地域活動にも目を向けていきます
柱とする参加地域は固定しません。

(3) ふみしめる一歩 ~これまでの7年間を見直し活動する2年間~
2020(平成32)年度~
2021(平成33)年度
職員組合が地域を巻き込める活動の実施を目指します。
複数地域を巻き込んでのイベント実施が最終目標です


4. 意識をかえて

職場のFaceを       
 職員組合役員の参加が主ではなく、一般組合員が主で参加することでよりよい成果が得られます。
 地域の活動には地域に住む職員が積極的に参加するよう、職場への情報提供を行っていきます。
 地域に住む職員が情報を持ち寄ってくれる職場内の環境が最終目標です。

『組合が勝手にやっている活動』から、まずは『やってみるか』へ意識をかえて…


5. 今後の取り組み

役場周辺地域と関わって行きます。

◇◇この地域のボランティア団体の特徴◇◇
 閑散とした別保駅前の町有地を、役場と地域が共に汗を流し、地域の要望が沢山詰まった、自分達の手で作り上げた『別保駅前ひろば』が完成しました。

 完成後、地域が、特に主婦層が中心となりみんなが集うひろばの維持を目的に『別保駅前ひろばの会』が結成されました。

 現在では、花の彩り、祭り、イルミネーション点灯を行い続けることなどで地域のシンボル広場として守り続けています。協働のまちづくりの始まりといえる実行例です
◇◇この地域に学ぶこと◇◇
この地域の特徴
① 一体感~ イベントを計画すると地域住民が人脈を活かし、地域外からも協力者を集め自分達も積極的に参加。
② 互いに還元~ 祭りでは参加してくれたブースに無理な価格で販売を求めず、売上げの一部(本人しだい)の寄付を求めます。寄付金をひろば清掃や補修、花の苗木代に活用しています。
③ みんなが楽しく~ 実施側も参加者も無理なく、楽しむ事が基本型。
本事業目標に一番近い活動を行っている地域か……
別保駅前ひろばの会(協働のまちづくり活動登録団体)と懇談を行いました。
※ 協働のまちづくり活動団体~ 釧路町では協働のまちづくりに取り組む団体の登録を行っており、今年度登録は計26団体あります。
地域の声 ・まずは町内会加入を職員に勧めるべきでは。
・他の登録団体とのパイプ役になって欲しい。
・いろいろな活動に参加していく考えはよい。
・規模が大きくなる反面、身近でこじんまりの声もあり。
・主催者側の大幅な若返りに期待。
 活動趣旨は大歓迎!! 夏祭りに参加要請!!