【論文】 |
第36回宮城自治研集会 第1分科会 ~生きる~「いのち」を育む・いかす、支えあう |
八王子自治研センターでは、「地域の問題は地域で解決するまちづくり」を基本理念として、「貧困」対策への焦点化をしたPJチームを設け、中核市となった八王子市における貧困対策の現状を事例から研究を行った。そのために関係機関からのヒアリングや事例検討を行うなどして現状の分析を進め、貧困対策における家族支援の必要性や総合的アプローチの必要性などについて、貧困の連鎖の防止という視点から検証した。 |
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1. はじめに 研究の視点と方法
(1) 研究方法
(2) 研究の視点 |
2. 子ども・若者の貧困対策の問題点
(1) 貧困の連鎖防止に向けた子ども・若者への貧困対策
(2) 生活困窮者への貧困対策の問題点
(3) 家族支援の必要性と問題点 |
3. 八王子市の取り組みの概況
(1) 八王子市の現況
(2) 地域移行支援とアフターフォロー施設「さくら館」 |
4. 事例検討「10代での出産と貧困対応」
(1) 事例概要
(2) さくら館での支援
(3) 生活自立支援課総合相談窓口での相談 |
5. 事例から見る問題点
(1) 事例におけるサポートの問題点
(2) 事例における貧困対策の課題と学び |
6. 包括的総合支援における課題
包括的総合相談窓口の設置は、行政組織の改編を目的化しがちである。本来、福祉事務所が福祉に関わる「総合相談」を受け付け機能としていれば、このような論議にはならなかったはずである。そもそも福祉事務所の「総合相談」は、生活保護費の受給手続きに特化されがちな支援を、家族支援や地域支援につなげる役割を担うことやいわゆるグレーゾーンの相談に応じて生活保護受給に至る前に支援を開始することなどが目的化されている。 |
7. 貧困対策における包括的支援のありかたへの提起
八王子自治研センター貧困対策チームとしては、制度の構築はもちろんであるが、制度を運用できるソーシャルワークマネジメントが展開できる専門性や人材を有した社会資源(制度)の構築を提起したい。
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(注1)「子どもの最貧困国・日本」山野良一 光文社新書2008年株式会社光文社 p53自己責任論・人的資本論等より |