【自主レポート】 |
第36回宮城自治研集会 第2分科会 ~生きる~「いのち」を守る |
新自由主義的な産業政策が推し進められ、農業も例外ではなくグローバル経済の中で国際競争力強化を求められています。しかし農業は、生産活動を通して食料という商品だけではなく、地域の緑の空間、生き物、景観、さらには地域のコミュニティ、祭りなど文化に至るまで、地域の暮らし全体を支えてきました。 |
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1. はじめに
奇しくも、TPP合意が進み、この課題が、環境支払い政策を理解する上で格好の材料であることから、ジャーナリスト上垣喜寛氏の製作した映画「自由貿易に抗う人々」(NAFTA(北米自由貿易協定)締結20年後のメキシコの現状)を題材に議論を進めました。 |
講演1 上垣喜寛氏(フリー記者、ジャーナリスト)
「NAFTA(北米自由貿易協定)発効20年後のメキシコに学ぶ」 |
講演2 宇根豊氏(思想家(作家) 農と自然の研究所 代表)
国策とそこに住む人たちとの対立、資本主義との対立 |
講演3 浅井幸雄氏(元横浜市職員、元自治体"農"ネットワーク代表)
グローバル農業とは、大企業による食料支配 |
2. 総合討論
Q:漁業関係の仕事をしており、農業の環境支払いを注視している。今後の環境支払いの見通しは? |
3. まとめ 海外との貿易競争から国内農業を守るために様々な政策がとられてきました。再生産可能な価格を維持するための補助金をだす。輸出競争力を維持するために輸出補助金を出す。などです。しかし、GATT、WTOといった自由貿易協定交渉によって、そのような補助金の支出が排除されてきました。そこで、EUは生産振興に直接寄与しない「直接所得補償」を環境維持にシフトする制度へ舵を切りました。日本は、あくまでも国内農業の競争力を維持しようと、コスト削減、規模拡大等の政策を強化しています。我々が求める環境支払いの意味を今回の自治研集会の議論をもとに整理しました。これを、まとめとします。 |
「新自由主義経済下の農業」日本とメキシコの共通点 そして環境支払いの意味 |
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