【自主レポート】 |
第36回宮城自治研集会 第2分科会 ~生きる~「いのち」を守る |
飽食の時代と言われる一方で、地域の農林水産業は、高齢化や後継者不足など様々な課題を抱えており、様々な活性化策が施されています。
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1. はじめに
現代の私たちの食生活はまさに飽食の時代で、スーパーやコンビニにはいつでも様々な食品が並び、手を伸ばせばすぐそこに食べ物がある状態が当たり前の毎日です。食べ物も食の安全も、どこかで誰かが勝手に提供してくれるものだと、深く考えることなく過ごしてしまいがちです。
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2. 出雲市の現状 (1) 生産の状況
加えて、私たちの食生活の変化による米をはじめとした農産物消費量の減少や、外食産業等の発展による輸入食材の増加なども農業経営を圧迫する大きな要因となっています。最近では2014年産の米単価下落が記憶に新しく、これは前年産の米あまりが原因と言われています。
(2) 地消の状況
出雲市は2013年のしいたけ生産量が300トン以上と県内2位の生産地ですが、子どもたちに嫌われがちな食材ということがあり、そのイメージを払拭し、消費につなげてもらおうとイベントが企画され、親子21人が参加しました。ひき肉の代わりにみじん切りのしいたけを使ったシュウマイや麻婆豆腐などが好評だったほか、子どもたちももぎ取り体験を楽しむなど、参加者にしいたけに親しみを持ってもらうことができたと感じられる活動でした。
④ おむすび大作戦
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3. 市職の取り組み
このように市で各種の取り組みが行われる中、組合でも地産地消を推進していこうと、2015年の出雲地区メーデー開催にあわせ、島根県産コシヒカリを使ったおむすびを販売しました。
また、パックには「今から50年前、日本人は1年間に約112キロのお米を食べていました。今は何キロ??」というクイズを貼りつけ、米消費拡大の意識を高めてもらえるよう工夫しました。(ちなみに答えは約57キロ。約半分に減少しています。) 様々な出店が立ち並ぶ中、おむすびは受け入れてもらえるだろうかと不安に思いながら販売を開始しましたが、早々に完売といううれしい結果となりました。
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4. おわりに
地産地消推進は、私たちのとても身近な課題です。たくさんの商品がある中で、どうすれば地元産食材を選んでもらえるか、それはやはり、地産地消の意識があるかどうかにかかっているのではないでしょうか。その点では、地産地消の意義、効果を継続してアピールしていくことが必要と考えます。価格の安い他の商品と並んでいても選んでもらえる、そうした意識付けのため、「安心・安全・新鮮の地産地消」「地域の産業を支える地産地消」を広めていくことが重要です。
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