【自主レポート】 |
第36回宮城自治研集会 第6分科会 復興・再興・新興!! ~消滅でも創生でもない地域づくり~ |
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1. 津別町における人口減少を取り巻く状況 (1) 人口動向 (2) 経済・社会 |
2. アセットマネジメント事業 日本では、公共施設等の老朽化対策が上記のように大きな課題となっています。地方公共団体においては厳しい財政状況が続く中で、今後、人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ、早急に公共施設等の全体の状況を把握することが必要になっています。さらにこのように公共施設等を総合的かつ計画的に管理することは、地域社会の実情にあったまちづくりを進める上で不可欠であるとともに、昨今推進されている国土強靭化に資するものとしています。 |
3. 空き家活用事業 津別町では、2013年度より「津別町空き家等撤去促進事業」を行っており、町の予算1,000万円(約20件分に相当)で、解体費用の1/2、上限50万円で申請者に対して補助を行っており、今年度で4年目を迎え、累計で申請件数は80件となり、町内の危険な空き家の撤去については順調に進んでいます。また、空き家の利活用として、「津別町空き家等情報登録制度」を行っており、現在2件の登録しかありませんが、今後は、「北海道空き家バンク」との連携を図り、空き家の利活用にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。2017年度には「空き家等対策計画」の策定を予定しており、その準備として昨年度のまちなか再生事業の一環として協働相手である筑波大学の先生や学生の皆さんの協力を得て、事前に固定資産台帳、住民基本台帳、水道データ等を利用して作成したデータを基に市街地における空き家を調査し、データベースを作成しました。今後は空き家バンク等への登録を所有者の皆さんに対し積極的に行い登録件数を増やし、その結果として少しでも人口減少の抑制に繋がればと考えています。
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4. 再生可能エネルギー事業 津別町では、役場庁舎、中央公民館、農業トレーニングセンター、温水プール、特別養護老人ホームおよびデイサービスセンター(2014年民間企業に譲渡)、認定こども園の9施設に対して町内で製造された木質ペレットを燃料としたペレットボイラーによる暖房用や給湯用の熱を供給しています。そして現在、西町団地4棟16戸(公営住宅2棟8戸、地域優良賃貸住宅2棟8戸)と団地内にペレットボイラーを設置した熱源供給施設も建設中で、そこから各住戸に暖房用の熱を供給する予定で、積極的に木質バイオマスエネルギーの導入を行っています。今後はエネルギーをバランス良く効率的に使用できるようなシステムの構築が必要であると考えています。具体的には、地域熱供給システムのように、供給エリアを増やし、規模の大きいボイラーにより暖房だけではなく給湯も供給できるようにし、エネルギーの地産地消を行うことです。今まで町外へ流出したお金を地域内で回すような仕組みを作ることにより、雇用の創出や地元企業への利益にも繋がることが考えられます。 |
5. まとめ 津別町ではここで記載している以外にも様々な事業を行っていますが、やはり重要なのは持続可能な町として存在し続けるためには、何事にも挑戦し続けなければならないということです。単に事業を行えば良いわけではなく、人々が生活していく上で必要不可欠なもの、それは「衣食住」であり、ここを軸にしなければならないと考えています。今回のレポートで記載している内容は、これを基本とした事業です。私共のような小規模自治体にとっては、今後ますます財政状況や職員減少等で職場環境が厳しくなる中で、ある程度の効率や合理性が求められ、自治体職員だけでは乗り切れない問題や課題に直面し、住民の皆さんと協働する機会もこれから増えてくることが考えられます。今津別町はそのターニングポイントであり同時に新たなスタートラインに立っていると感じています。 |