【自主レポート】 |
第36回宮城自治研集会 第11分科会 じちけん入門!! ~じちけんから始まる組合活性化~ |
人口減少問題や地域の担い手が不足するなどの課題を抱えている各自治体の状況において、ここ最近、新規採用となった若い職員が辞めていく割合が多いと感じていることが議論になり、実際に各自治体の状況を把握し、課題を明らかにしていくことで、職場・地域の活性化につなげていくことを目的とした。 |
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1. はじめに 道本部自治研推進委員会は、全道自治研集会等の議論を進めていく中で、各自治体職場において地方行革攻撃の一環として人員削減がどの職場でも推し進められ、職員の新規採用抑制が続き、近年は、幾分、職員採用がされてきている状況にあるが、中堅層と呼ばれる、30~40代の職員が極端に少なく、人材育成などに支障を来していることが明らかになった。 |
2. 調査の方法 各単組に対して、過去5年間の退職者について、①退職時の年齢、②性別、③入職から退職までの勤続年数、④職種、⑤出身地、⑥退職後の職種、⑦退職後の勤務地について記載をしてもらった。
3. 退職者の動向および退職時の年齢 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
退職者数については、各年度とも400人台後半の人数で年度による大きな差異はなく、近年は同程度の退職者数となっている。 |
4. 退職時の勤続年数 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
退職時の勤続年数は、就職後5年未満の職員が最も多く、1年未満が153人(6.4%)、1~2年未満が157人(6.5%)、2~3年未満が157人(6.5%)、3~4年未満が115人(4.8%)、4~5年未満が115人(4.8%)となっている。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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5. 性別ごとの退職状況 | |||||||||||||||||||||||||
男女別の退職者数では、表-3にあるとおり女性の退職者数が6割となっており、表-4の職種別退職者数で女性職員が多い職場である医療系看護職が24.1%、保健系技術職(保健師)が8.8%と合わせて32.9%を占めており、このことが女性の退職者数の割合を増やしているものと考えられる。 |
6. 職種ごとの退職者数 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
職種別で見てみると、一般事務系の職員の退職が最も多いが、各自治体職場においては、直営の病院を持っている自治体が少なく、保育士・保健師以外の技術系職員は数名程度で、ほとんどが一般事務系職員で占められていることから、おのずと事務系職員の退職者数が多いのではないかと思われる。 |
7. 課題分析のためのクロス集計 (1) 退職者の職種と年齢構成
(2) 退職者の男女別職種・構成
8. 退職後の職種 この調査回答については、回答があったのは25%弱程度で、職員が退職後どうしているかについてはあまり把握できていない状況であった。
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退職後、民間職場に転職した職員が9.1%、他の自治体職場に転職した職員が3.9%となっている。無職の10.5%については、定年若しくは勧奨退職後、全く仕事に就いていないのか、前述した結婚・出産により退職した女性職員なのかははっきりしていない。 |
9. おわりに 今回の「各自治体の中途退職者の状況調査」では、どの職場、自治体においてもうすうす感じられていた、採用間もない職員がすぐに辞めてしまっている事実が明らかになった。 |