【自主レポート】 |
第36回宮城自治研集会 第11分科会 じちけん入門!! ~じちけんから始まる組合活性化~ |
近年、公立病院における給食業務は委託が進むなか、松阪市民病院の栄養管理室は給食業務形態は直営で行っています。直営での強みを活かして、季節ごとのお弁当や年間を通しての行事食などを取り入れ、患者様に喜んでいただける日本一美味しい病院給食をめざし、日々病院食の改善に努めています。今回、減塩食のコンテストに参加しグランプリを受賞しました。その取り組みを通し、病院食の大切さについて提言します。 |
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1. 松阪市民病院について 当院は急性期病院として広く地域の患者を受け入れています。2008年からDPC、PDPSを導入しており、松阪市内には同じくDPCを導入している厚生連松阪総合病院、済生会松阪総合病院が存在し、この3病院で救急輪番体制を維持しています。 |
2. 栄養管理室の改革 年々患者様の食事に対する要求は高くなってきています。 |
3. 日本一美味しい病院給食をめざして この言葉は当院の院長の言葉です。現在栄養管理室の目標であり大きな柱となっています。この言葉から「具体的に何を改善していくべきか」「どうすればもっと美味しい食事になるか」話し合いを重ねました。その結果患者様アンケートより声が上がっていた「野菜のお浸しが水っぽく、味付けも薄い」「朝食の味噌汁が薄い」この二つが特に最優先で改善すべきところだと考えました。 |
4. コンテストを知るきっかけ だしの改善は栄養管理室にとって大きな出来事であり、目に見えた成果がでたとてもやりがいのあるものでした。 |
5. チーム結成と試作 まず調理師と管理栄養士でチームを作ることになり、相可高校出身の調理師の濱田・長谷川、管理栄養士の中桐が選ばれました。 チームの濱田、中桐、そして3月末で退職された管理栄養士主任の池山から意見や助言をしていただき特産品のマイヤーレモンを使用し塩レモンを作り味付けのポイントにする。 |
6. 最終選考に向けて 年が明けてしばらくたった頃、一次審査の結果が発表されました。 |
7. 最終選考当日 数日前から準備をして荷物をまとめ、前日大阪へ出発しました。夕食に中桐と同級生である卒業生が働くお店で食事をとり、明日のコンテストに向け3人の気持ちをひとつにしました。 |
8. グランプリ受賞報告会 今回の受賞に際し、様々なところから反響がありました。ありがたいことに国循より松阪市民病院に活動費として賞金100万円を頂いたので、それを活用し地域での減塩活動を広め、将来的に松阪市民の平均塩分摂取量を下げることを目標に掲げました。 |
9. まとめ 今回の取り組みは減塩活動の第一歩として、今後継続的に病院内や地域での活動を進めていく必要があります。減塩であっても美味しい食事のご提案とご家庭でも実践しやすい調理のコツをまずは病院内から紹介していき、地域での公民館活動などでも紹介させていただく予定です。松阪市民病院が地域の減塩食に対する意識改革を行い、家庭に浸透させていくことが今後の役割だと認識しています。 |