【自主レポート】
1. はじめに
2. 松江市観光の現状 2004年島根県観光動態調査結果の観光地点アンケート(宿泊客)によると、島根県への旅行回数は2回以上が約60%と高くなっている(特に5回以上は30%以上)。この数字は島根県に旅行に訪れた方の多くが、リピーターとなり再度訪れている事を示している。それと同時に、多くの方が好印象を抱いたまま、旅先での自由な時間を島根県で満喫し、精神的・身体的なリフレッシュをされていたことも示している。
〈その他の松江市観光資源〉 |
今回、ここで紹介した観光資源は2005年版松江市観光白書に記載されている施設を主として紹介しており、下記表は観光施設利用状況表と松江の観光入り込み客数推移表である。
本来ならば、ここに記載すべきはずの観光施設・特産品・観光スポットなどは紹介しきれないほど存在し、地元の方のみがひそかに楽しんでいる場所・イベント等も多数存在している。 |
3. 新たな観光資源『宍道湖』づくり 前章で列挙したように身近にある自然、情緒ある街並みあるいは風景、歴史的建造物など松江の観光地としての良さは、風情・情緒と歴史及び近代化との絶妙なバランスが売りの都市であるという点に尽きる。これは2004年島根県認知度調査からも推測できる。同調査によると島根県で行ってみたい場所のうち松江市に関係する場所では、宍道湖が一番興味を惹き、次いで堀川遊覧、温泉、松江城と続いている。 |
⑤ 大衆浴場 |
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⑥ 花 火 松江市役所から松江しんじ湖温泉付近の宍道湖岸をAエリアとし、②③④⑤を設置する |
県立美術館から袖師公園へと至る国道9号付近の宍道湖岸をBエリアとし、①⑥⑦を設置する |
Aエリアは主として夜がメイン、Bエリアは昼がメインとして機能する。既設の堀川遊覧と新設の屋形船・噴水とで水の都「松江」をアピールし、噴水ショー・花火・ライトアップで夜の観賞を可能にする。宍道湖特産のシジミを体験採取し、そのまま屋形船・宿泊施設で堪能できることもシジミのPRと直結する。地元住民と観光客のために大衆浴場を建設し、良質な泉質と島根・松江の食材を生かした食堂街で島根・松江ブランドのPRにつなげる。また、訪れる回数が増えるほど旅館に泊まる比率が低下することからも郷土料理を提供できる場所が増えることにもなる。嫁が島へ渡るための橋は現実離れした案ではあるが、橋を造ることで日本にここだけしかない景観と憧れの嫁が島に触れることのできる重要な観光資源となる。また、嫁が島伝説にちなんだ鏡の池のような風説が生まれれば日本で一番有名な湖と変わるのではないだろうか。 4. まとめ 今回、宍道湖周辺の観光地を再生・開発したが、今後も松江の良さである自然・情緒あふれる観光地を大切にしながら、観光客や住民のニーズに合わせ、既存の観光スポットの見直しや再発見をしていくことが必要である。また、これはそのような市民の多数の意見を過不足なく吸い上げるシステムの構築につながる。そこで集約された意見を元に、考え出された具体について情報を公開する必要性が増大する。加えて、行政の職員も一人の市民として将来の松江について考え、市民と議論しながら一丸となり、夢ある観光都市「松江」を構築していくことが要求されるようになる。そうしていくことで、市民が行政を身近に感じ、かつ、観光や街づくりに直接関与していることから今まで以上に松江を好きになる。さらに市民が自ら率先して観光都市「松江」をPRするようになり、多大なる観光客の誘致にもつながる。 5. おわりに 今回のレポートを作成するに際し、観光部門に関する様々なことを調査した。そのなかで松江市の観光部門やその他の団体が様々な政策もしくは活動を行っており、多くの効果をあげていることを知った。今回の案にも記載している宍道湖のシジミ採り体験や水中表参道を利用した嫁が島へ渡島体験も定期的に実施しており、多くの市民が参加している活動として定着している。先進自治体の成功事例に基づいた政策展開も広く実施しており、松江市の観光部門における将来的な発展の展望に期待を持つとともに職員としての認知不足を痛感した。これからの自治体運営は住民ニーズの多様化に伴いより高度な知識と意識が必要となる。今後は部・課を越えた情報の共有化と松江市のあらゆる分野での将来展望を見据えた業務運営を実施していくことを目標とし、今レポートを終了する。 〈参考資料〉 |