【自主レポート】 |
第35回佐賀自治研集会 第4分科会 地域から考える再生可能エネルギーによるまちづくり |
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1. はじめに 再生可能エネルギーへの転換の必要性 2. 再生可能エネルギーとは 再生可能エネルギーとは、法律で「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。再生可能エネルギーは資源が枯渇することなく、繰り返し使え、発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない特性があります。
一方、再生可能エネルギーの導入にあたっては、設備の価格が高く、太陽や風等の自然状況に影響を受けやすいなどの理由から、出力が不安定で、地形等の条件から設置できる地点も限られます。また、自然の影響が発電等に直接影響するため、利用効率が低く、既存のエネルギーと比べて、発電コストが高くなっています。 3. 本ワーキンググループの目標について 再生可能エネルギーには様々なものがあり、提言にあたり、エネルギーの種類を絞った方がよいのか等も含め検討が必要となりました。このため、まずは、普及のためには誰に対して提言を行うのがよいのかから議論を始めました。 ① 自治体においては既に施設の設置など、できることから始めている。その上で普及と言うことを考えれば住民への普及がどうしても必要となるのではないか。 4. ワーキングの検討の経過 (1) 三重県における再生可能エネルギーの現状 |
⑤ 補助金額と言うよりは、再生可能エネルギーへの転換の必要性を住民にアピールし、住民の意識を変えることが必要ではないか。 (2) 現状と課題 5. 先進的な取り組み 個人が自宅に太陽光発電等の設備を設置するには、市町の補助事業だけでは、環境問題に意識があっても、資金やスペースなど様々な課題から設置に踏み切れない人も多い。自分のできる範囲で、資金を出し合い、公共施設等のスペースを利用して、再生可能エネルギーによる発電を行っている取り組みについて、先進地の視察を行いました。 6. まとめ 東日本大震災とそれに起因した福島第一原発事故によるエネルギー需要、とりわけ電力不足が大きな問題となりました。特に福島第一原発事故により、国内のすべての原発が歴史上初めて運転を停止したことは、国が国策として原子力発電を推進し、それを受け電力の安定的な供給に取り組んできた電力会社としても大きな転換を迫られる状況となったことは間違いありません。 (1) 県内自治体の取り組み (2) 住民意識の改革 市民共同発電所とは、有志が少しずつ資金を持ち寄り、公共施設の屋根などを借りて太陽光発電システムを設置するもので、売電して得られた富をみんなで分け合うというものです。アパートや借家在住の方など太陽光システムを個人では設置することができない人でも再生可能エネルギーの取り組みに参加することができます。また、設置した施設は非常時に緊急用電源が常に確保できるというメリットもあります。 「ひがしおうみ市民共同発電所1号機」 |
2010年1月、29の個人・団体から協力を経て、地元FM局の屋根に市民共同発電所2号機が設置されました。この2号機には新たに2つのアイデアが加えられました。一つは持続可能な自然エネルギーの活用の可視化をすすめるためにスマートメーターを設置し、5分毎に直近の発電量をツイッターでアップすることで誰にでも確認できるようになっています。もう一つは、売電益を地元商店で流通が可能な「三方よし商品券(地域商品券)」で分配しているところです。これによって"東近江市に降り注ぐ自然エネルギーによって得られた富をエコ活動に取り組む市民の手によって地元の商工業振興に役立てる"という地産地消である東近江モデルが確立しました。 「ひがしおうみ市民共同発電所2号機」
Twitter上で5分おきに発電量のデータをアップしています。 近江商人の哲学「三方よし商品券」 再生可能エネルギーの導入による地球温暖化防止対策や災害に強い地域づくりを推進するために、「東近江市公有財産への再生可能エネルギー発電設備の設置に係るガイドライン」を策定しました。(2012年7月1日施行) 「ひがしおうみ市民共同発電所3号機」 写真提供:東近江市新エネルギー政策室
飯田市は日照条件が良く、2004年度に策定した「飯田市新エネルギー省エネルギー地域計画」においては太陽光発電システムを全世帯の30%に普及させる目標が掲げられています。また、2004年度に市が環境省の「環境と経済の好循環のまちモデル事業(平成のまほろば事業)」に採択されたことをきっかけとして、従来からバイオディーゼル燃料の普及啓発などを行っていたNPO法人南信州おひさま進歩を母体として官民パートナーシップで準公益的事業を進める「おひさま進歩エネルギー有限会社」が設立されました。 特色ある太陽光発電普及事業
「おひさまゼロ円システム」
三重あおぞらエネルギーとは、自然エネルギー普及を目的として全国から出資された意思のあるお金で、地域資源である空きスペースの屋根などに、太陽光パネルを設置することでコミュニティ型新エネルギーの普及と啓発活動を行っている会社です。 三重あおぞらエネルギーホームページより
使用者の選定
太陽電池容量の合計・使用料(見込み) |