【自主レポート】 |
第35回佐賀自治研集会 第4分科会 地域から考える再生可能エネルギーによるまちづくり |
佐伯市清掃課では生ごみの堆肥化・減量化の取り組みとして、生ごみ処理機の購入費用補助、コンポスター、ボカシ容器の貸与、ダンボールコンポストのモニター制度事業を行ってきたが、生ごみから作られた堆肥を使った野菜作り(※菌ちゃん野菜)を推進することで佐伯市民の健康づくりや食育活動を支援できると考え2014年度から新たに『佐伯市生ごみリサイクル菌ちゃん野菜作りチャレンジ事業』を立ち上げた。 |
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1. 取り組みの経緯 近年、佐伯市の可燃ごみの処理量はほぼ横ばいで推移しており、毎年処理費用に多額の経費が必要となっている。 2. 生ごみの堆肥化及び野菜作り 今回の事業では認定者に生ごみの堆肥化方法としてコンポスター(1世帯につき1個)の支給、ダンボールコンポスト(1世帯につき3個)の支給、ベランダdeキエーロの貸与(3ヶ月間)を行うこととした。(認定者全員に生ごみ処理容器の使い方説明書を清掃課で作製し配布)※いずれか1種類を選択
3. 生ごみ処理容器の特徴及び支給件数
※支給及び貸与件数は2014年6月13日(金)現在のもの |
① ダンボールコンポスト(支給数:49件)
② コンポスター(支給数:37件)
③ ベランダdeキエーロ(貸与数:5件)
4. 講演会の実施 生ごみ処理容器の使用方法と土づくりや野菜作りの具体的な説明を市民向けに行うため、福岡県の「ふくおか大地といのちの会」代表の川口理恵氏を講師として迎え、『菌ちゃん野菜作り教室』と題した講演会を2014年6月3日(火)に昼夜2回行った。
5. 今後の取り組みについて 6月13日現在、生ごみリサイクル菌ちゃん野菜作りチャレンジ事業の認定者は91人となっている。佐伯市には7万人以上の市民が暮らしているので決して規模は大きくなく、すぐにごみの減量や処理費の削減といった効果が期待できるものではない。しかし、生ごみからできた堆肥で栽培した菌ちゃん野菜を実際に食した認定者の方々が、自分の家族や近隣の住民にその感想を訴えてくれればさらに広まることが期待できる。 |
※菌ちゃん野菜……生ごみや雑草を土壌微生物(菌ちゃん)の持つ発酵の力で土に還し、ミネラル分豊富な土で育てた野菜のこと。菌ちゃん野菜は病害虫に強く、栄養価が高いことが特徴。発案者は長崎県佐世保市のNPO法人「大地といのちの会」代表吉田俊道氏。 |