【自主レポート】

第35回佐賀自治研集会
第5分科会 発信しよう地域の農(林水産)業 つながろう生産者(地)と消費者(地)

「しべちゃフェア」によるPR活動



しべちゃフェア


北海道本部/釧根地方本部・標茶町役場職員労働組合 富樫  知

概 要

開催日時 5月13日(火)~18日(日)午前9時~午後6時
場  所 イオン釧路昭和店セントラルコート
詳  細 標茶町内の生産者や小売店の全14店舗を出店。
     乳製品や農畜産品、スイーツ、雑貨など標茶町の特産品を販売し「酪農のまちしべちゃ」をPR
売  上 6日間で約270万円

1. 開催のきっかけ ~酪農家の想い~


 当初、学校給食へ提供することを目的に作られた「しべちゃ牛乳」。
 現在では、家庭用として1リットルパックも作られ、町内の一部で販売されるようにはなりましたが、町外では購入できず、認知度はそれほど高いものではありませんでした。
 JAしべちゃ青年部の下部組織(若手グループ)である「フロンティア21」では、「自分たちが育てた牛から搾られたしべちゃ牛乳をもっと知ってもらいたい」「しべちゃ牛乳を買って飲んでもらうことで標茶町をPRしたい」「多くの方が集まる場でイベントを開催できれば」との想いからイオン釧路昭和店へ出店について相談したことがきっかけとなりました。
 町農林課が事務局の「農学ゼミナール」(酪農後継者の活動組織)に「出店できれば合同で」と呼びかけがあり、共に出店について模索していたところでしたが、なかなか話がまとまらない状態が続きました。
 そんな状態から数カ月過ぎた頃、イオン釧路昭和店より「大きな催事場で開催してみませんか」との打診があり、「フロンティア21」・「農学ゼミナール」で協議、大きな催事場で開催ができるのであればしべちゃ牛乳の販売だけではなく、特産品等も販売し標茶町をPRしたいという考えから、「標茶町商工会青年部」へ呼びかけし、3団体が中心となって開催することで準備を進めることとなりました。


2. 実行委員会の立ち上げ ~開催に向けて~

 2014年1月、「フロンティア21」「農学ゼミナール」「商工会青年部」の3団体で実行委員会を立ち上げ、実行委員長には「フロンティア21」の会長、事務局には「フロンティア21」の事務局でもあるJAしべちゃ、「農学ゼミナール」事務局の町農林課が担当し、開催に向け協議を行いました。
 各種イベントに参加してのPR活動は何度か経験しましたが、主催者側として開催することは初めてだったことから、実行委員会一同手探り状態、何を準備すればいいかもわからないような状況の中、何度も協議を重ね準備を進めてきました。

<主な協議内容>
① しべちゃ牛乳以外に何を販売するか - 町内の生産者や小売店に呼びかけし14店舗が参加。
② 会場使用料は? - 総売り上げの15%をイオンへ支払い(全店舗の売上を合算した額)
③ 出店に伴う手続き等は? - 釧路保健所の許可関係の他、当日の食品取扱者を対象に検便検査の実施。
④ 事前周知をどうするか - チラシを作成し、開催前の土・日(5月10日・11日)にイオンにおいてチラシ配布による事前周知(ゆるキャラの活用)
               ポスターの作成-イオン店舗内に掲示。
               イオンの新聞折り込み用チラシに広告を掲載。
⑤ 標茶町をPRするには - 消費者に標茶町の良さを知ってもらうには、まず自分たちが理解し、それを実行委員会内で共有することが必要
             - 勉強会や試食会の開催。


3. 催事開催 ~いよいよ本番~

 出店各店舗には1~2人が常駐、各店舗の人員配置は原則各店舗で対応することとしましたが、人員不足の場合はJA職員、農林課・企画財政課職員が対応し、平日は15人、お客さんが多いと見込まれる土・日は20人体制、何かトラブル等発生した場合を想定し事務局はフリーな体制としました。
 少しでも標茶町を知ってもらうため、町の観光パンフレットや町の広報紙なども配置、試食や試飲コーナーも設け、少しでもお客さんの足を止めるよう努めました。特に土・日にはゆるキャラ「ミルクックさん」「ハッピーくろべえ」によるPRを実施することで、多くのお客さんが足を止め、そして商品の購入に繋がりました。当初の目標だった「しべちゃ牛乳」の販売についても、「味が濃くておいしい」と大変気に入り、何度も足を運んでくれた方も大勢いました。
 出店者、実行委員会が一致団結して取り組んだことにより、大きなトラブルもなく無事催事を終えることができました。


4. 催事を終えて ~次回開催へ向けて~

 今回の催事で「しべちゃ牛乳」の認知度アップだけでなく、各出店店舗の認知度や、ゆるキャラも含めた標茶町の認知度も効果的にあげることができました。
 課題も多く発見したことから、解決に向け実行委員会で協議しながら今後も継続して開催できればと考えております。