【自主レポート】 |
第35回佐賀自治研集会 第12分科会 地域包括ケアシステムの構築 |
日本の医療は、至るところで地域医療連携の重要性を提唱し医療連携に取り組んでいる。しかし、医療連携は今に始まったわけでもない。現代社会では経済性を優先しているのが実態であり現在の診療報酬制度下では、たとえ在宅へ戻れる状況までの回復が無くとも退院せざるを得ない状況があり家にすぐ帰れない状態の患者を、どのような施設を経由してから在宅へ戻すのか。また、戻ったとしても、病状の悪化でどのような医療資源が必要かなどの判断や調整を保健・医療・福祉のネットワークにより実施することで、包括的に地域の医療を有効活用することができ市民が安心して生活できる環境を整え基幹病院としてのその役割を改めて確認したい。 |
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1. はじめに 政府は、社会保障・税一体改革で消費税率の引き上げと、その財源を活用した医療サービスの機能評価、重点化・効率化に取り組み、2025年に向けて、医療供給体制の再構築、地域包括ケアシステムの構築を図ることを方向付けた。これに伴い、急性期病床の位置付けの明確化など医療機関の機能分化・強化と連携、長期入院の適正化の推進や在宅医療の充実について、医療法改正等で対応することとされた。今春の診療報酬改定では、これらの改革に先駆けて一部を実現するための議論が始まった。 |
2. 北海道医療計画と市立函館病院地域医療連携の現状と課題 (1) 5疾病・5事業及び在宅医療のそれぞれに係る医療供給体制の構築 |
3. 市立函館病院医療連携のシステム 地域医療連携室 (1) 病病・病診連携患者紹介の流れ |
(2) 市立函館病院地域医療連携室ご利用の手引き ① ご予約について かかりつけの先生におかれましては、予約申込書(PDFファイル)に必要事項をご記入のうえ、ファックスで送信願います。なお、予約申込書ご記入の際はホームページの外来診療各科の診療予定表をご参照願います。ご希望診療科、ご希望医師を特定されない場合は、ご依頼目的に応じて診療科と調整し連携室で担当を決めさせていただきご連絡申し上げます。 なお、診療準備のため、予約申込書の患者さんの症状または疑病名欄に記入して戴くか、事前に診療情報提供書の写しをファックス下さいますようお願いいたします。 ※ 消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、形成外科、血液内科、放射線治療科、乳腺外科、消化器外科、泌尿器科を受診される患者さんについては、診療情報提供書の写しが必要となります。 ※ 全科出来次第、FAXをお願いしたいのですが、上記科は、診療情報提供書をいただいてからのお返事となりますので、必ず申込書と一緒にFAX送信お願い致します。 ② 予約票について 連携室で担当医と予約日時を決定いたしましたら折り返し予約票をファックスさせていただきます。予約票には当院への来院時間、当日お持ち頂くもの、各診療科へのご案内が記載しておりますので、患者さんにお渡し願います。ご紹介状(診療情報提供書)は封筒に入れて患者さんにお渡しください。 ※なお、受付時間は平日の午前8時45分から午後4時45分までとなっております。午後4時45分以降の受付につきましては、ファックスで受付し翌日予約票を送信させていただきます。 ③ 診察当日について 患者さんにおかれましては、診察前に問診をとらせていただきますので、30分前にお越しください。(予約票に来院時間が記入されております) ④ 入院等について 入院を希望の場合でも、一度診察後に決定させていただきますので、ご理解のほどお願いいたします。なお、緊急の場合は診療科へご連絡いただき、直接担当医とご相談いただいても結構です。 ⑤ CT・MRI検査について CT・MRI検査の依頼の場合は、診察後に検査を行いますので、依頼目的、部位、単純か造影かをご明記ください。なお、所見につきましては翌日以降にご報告いたします。 ⑥ ご報告について ご依頼されました患者さんの各検査などが終わりましたら、診断・検査結果について連携室より診療情報提供書を郵送にて紹介医の先生にお届け致します。 ⑦ 救急患者さんについて 救急患者さん(救急車依頼)の取り扱いにつきましては、輪番日のみ急患室に直接お電話ください。また非輪番日につきましては、各診療科へご連絡をお願い致します。 輪番日 救命救急外来 0138-43-2000(内線3119) 非輪番日 各外来へ 0138-43-2000(交換へ○○科Drへと連絡) |
4. 組合としての活動 市立函館病院労働組合の活動としてこの間、北海道医療に結集し、また地域では道南地区医療と言う組織の中で、「いつでも、だれでも、どこでも安心して受けられる医療や介護」をテーマに、組合員や医療スタッフの交流を通じ情報交換を行ってきた。一方地域住民に、我々現場の厳しい労働環境や過酷な実態を広く知らしめてきた歴史もこの間続いている。国の政策制度は、国民総意の結集を図らなければ前進解決には至って行かない。そして、日々、さらに利用されやすいシステムを作りあげて行く努力は惜しむ事無く進めて行きたい。また、人間の本当の幸せは何か、不幸にも病にかかり現代医療の手に負えない状況に境遇した人間に対しての関わりや、対応は、医療人としてさらに一歩進んで我々は考えなければならない時代に突入している。 |
5. おわりに 我々医療労働者は、一方では組合員であり生活と権利を守る労働者と言う大前提がある。しかし、また一方では、医療人として地域で病む人たちに安全で的確な医療をスピーディーに提供する義務もある。高齢社会が進む中、医療費の抑制の手段の一つとして医療連携は欠かせないツールの一つではあるが、そのツールをいかに簡単に利用できるか、使っていただけるかは、我々の情報サービス提供にかかっていると言っても過言ではない。 |