【自主レポート】

第37回土佐自治研集会
第3分科会 どうする? どうなる? これからの自治体

 由布市は2005年(平成17年)に旧3町(挾間・庄内・湯布院)が合併し、既に10年を経過しています。本来であれば今回『合併検証の報告』をめざしたところですが、2016年(平成28年)3月に大分県総務部市町村振興課が作成した報告書を基に次回以降に持ち越す事としました。しかし、2016年4月に発生した「熊本・大分地震」からの復興に取り組む状況等を踏まえた現状及び今後の課題について報告します。



由布市の現状と課題


大分県本部/由布市職員労働組合・自治研部

1. 突然の出来事

 2016年4月16日午前1時30分頃……
 一昨日の熊本で起きた地震もあって、「地震は怖いよなぁ……」と思っていた矢先の出来事でした。発生直後から、職員はすぐに最寄りの庁舎に集まり緊急対策に追われ、混乱と不安に襲われる中、ただひたすらに現場の対応に没頭する他ありませんでした。
 職員の中には数日間も家に帰れない状態が続いた者もおり、非常事態とはいえ、労務管理・健康管理の重要性を改めて確認し、労使間での対応を図る事で事態の解決に向かう事が出来ました。
 今日においても、被災程度認定や復旧に係る事業はつづいており、先の見えない状況がつづいています。また未だに余震等が起こる状況で、これまでの検証と今後の対策が早急に求められ、対応する職員の負担は未だ解消されていません。

2. 一息つく間もなく

 震災の初期対応が終わろうとした頃、もともと予定されていた。本庁舎への移行準備が行われました。
 由布市はこれまで分庁舎方式を採用してきました。
 昨年(2015年7月まで)
   挾間庁舎 :議会・産業建設部・地域振興        ※  75人
   庄内庁舎 :総務部・地域振興             ※ 114人
   湯布院庁舎:福祉部・商工環境・教育委員会・地域振興  ※ 107人
(現在)
   本庁舎(庄内)庁舎 :全ての所管課・地域振興     ※ 214人
   挾間庁舎 :地域振興                 ※  33人
   湯布院庁舎:地域振興                 ※  33人

 本庁舎移行については、合併後から様々な議論を経てようやく着陸となったところですが、10年の月日で築きあげてきた体制を一気に変える事は難しく、幾度となく見直しを行ってきた組織体制ですが、今後も実情に合わせた見直しが行われる事が予想され、以下で示す業務量の増加とあわせて注視していく必要があります。

(参考資料)
「アンケート(抜粋)」~由布市職労実施~

3. 見えない何かに……

 上記のように混乱と困惑の1年となった昨年を経過し、今年そしてこれからは!! と思った矢先に……
 ここ数年「まち・ひと・仕事総合戦略」「地方創生」といった、人口減少社会に対応するプロジェクト等の推進や、「ふるさと納税」「地域おこし」といった都市との交流等が全国的な課題となっています。由布市も同様に取り組みを行っていますが、上述した内容もあり市政運営・財政推移には注目する必要が出てきているように感じています。

4. まとめ

 今後も由布市職労自治研部として、各種調査を通じ県本部に結集する県内単組と協調して、市政運営が「理想の住民福祉」へ繋がるような活動をめざしていきたいと思います。

由布市職労で作成した「財政分析シート」