【自主レポート】 |
第37回土佐自治研集会 第5分科会 人口減少社会をどう生き抜くか!? |
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1. はじめに 雲南市は、2004年に6町村が合併して誕生した市で、人口39,032人(2015年国勢調査)、市総面積553.4km2、その内約8割を森林が占める典型的な中山間地域であり、山間部に広がる谷合の集落に多くの市民が暮らしています。かつては、良質の砂鉄や豊かな森林資源の活用により「たたら製鉄」が盛んに行われており、稲作を代表とする地域の農畜産業と融合して豊かな里山集落を築いていた地域です。
2. 「子ども×若者×大人」チャレンジの連鎖による持続可能なまちづくり 雲南市における急激な人口減少は、自然減と社会減の2つの要素によります。要因とした自然減は全国的な傾向である少子化の結果であり、さらに20歳代から30歳代を中心とする子育て世代の社会減が大きく影響しています。このため、持続可能なまちづくりに向け、若者の人口流出を抑制し、移住・交流人口の増加により、次世代の担い手を確保していく必要があります。そこで、私たちは、2015年から2019年の早い段階で、社会動態による人口の減少を食い止め、2024年までに増加となるまちに向け、挑戦をはじめています。「まち・ひと・しごと創生」のリーディング事業として、「子どもから大人までのチャレンジ」を中心としたプロジェクトに取り組んでいます。これを雲南市の重点戦略として位置づけ、高齢化率が国のおよそ25年先をいく「課題先進地」である雲南市が、「課題解決先進地」の実現への先導的役割を果たすものです。
【プロジェクト1】質の高い教育の提供による将来を担う人材の育成 《ひとの創生》 3. 連鎖し始めたチャレンジ 2015年度の若者チャレンジ「幸雲南塾2015」の塾生の中から、訪問看護ステーション「コミケア」の活動が誕生しました。これは、UIターン女性3人/平均年齢29歳(当時)による、医療空白地への医療の提供を24時間365日体制で行うという挑戦でした。この3人による取り組みは2017年4月で利用者総数100人を超え、雇用も8人にまで拡大しました。
〇【若者チャレンジ】広がる、地域医療人材のネットワーク
〇【大人チャレンジ】地域と連携した健康づくり支援
4. まとめ チャレンジの連鎖は年度を越えて拡大しており、2016年度は、沖縄県から移住し雲南市立病院に勤務している2人の医師による、「在宅医療・在宅看取り」に関するチャレンジや、鹿児島県から移住し地域自主組織にてコミュニティナースとして活躍している元看護師など、様々な人材が地域、公的機関などで地域課題の解決に取り組んでいます。この動きは、6月24日に開催した「雲南の地域医療を考えるシンポジウム」にも波及しており、地域課題解決に取り組んでいる多くのチャレンジャーが参加し、活発な意見交換が行われたところであります。雲南市職員労働組合では、すべての組合員が、積極的に雲南市の地方創生の事業を理解し主体的に関わっていくために、各種勉強会やワークショップを通じて、その浸透を図っています。また、今回のシンポジウムのように組合の事業との連鎖も積極的に行うことで、地域住民と連携した地域づくりや組合活動を展開していきます。 |