【自主レポート】

第37回土佐自治研集会
第12分科会 新しい公共のあり方「住民協働」理想と現実

 2012年度より開始した「Face to Face」事業が今年度で終了した。当初、職場(仕事)の活動には制限があり、活動することが難しい場面が多くあった。そこで、「職場の垣根を取り払い、活動制限をなくし、地域住民と協働してまちづくりを進めていきたい」という想いから、この事業を立ち上げ、当町の5地区で活動して行くことにしたが……。2018年度で町内5地区を回り事業を完結させたが、実態は当初の目的とかけ離れたものになってしまった。



Face to Face
―― つなげる地域との絆 ――

北海道本部/釧路町役場職員組合

1. 活動の背景

① 職場(課)として活動をするには、それぞれの職場の所管事務や他の職場との関わり等、さまざまな制約が絡み、活動することが難しい場面が多くある。
② 活動期間についても、一定の成果が出ると遠ざかってしまうという現状。


2. 活動のねらい

(1) 自治労釧路町役場職員組合の活動のひとつとして
 『地域とつながる』『地域とふれあう』という目標を設定。
 職場の環境や職員の権利を守る内向的な活動から一歩踏み出し、職場にとらわれず個々の意思で活動・結集できる職員組合の特性を生かし『まちづくり』への参加活動をめざす!!

(2) 地域のFaceへ ――
 町内を5地域に分けて、多くの地域の皆さんが参加する地域のイベントや多くの人手を必要とする地域恒例のイベント等に参加
① 別保地区(役場周辺の地域)
② 遠矢地区(自然あふれる内陸部の地域)
③ セチリ太地区(商工業を中心とした住宅地域)
④ 東陽中央地区(新興住宅地と工業地域)
⑤ 昆布森地区(漁業中心の地域)

(3) 最終目標
 職場のFaceを――
  職員組合役員の参加が主ではなく、一般組合員が主で参加
  地域の活動には地域に住む職員が積極的に参加し、職場への情報提供を行う。
  地域に住む職員が情報を持ち寄る。
  『組合が勝手にやっている活動』から、まずは『やってみるか』へ意識をかえてやる!!


3. これまでの活動

① 2012年度
 別保駅前ひろばオープンガーデン
  ・開 催 日  2012年8月
  ・開催場所  別保地区
  ・協力内容  露天・こども縁日・イベントの運営
② 2013年度
 別保駅前広場イルミネーション 
  ・開 催 日  設置 2012年11月 撤去 2013年4月
  ・開催場所  別保地区
  ・協力内容  イルミネーション設置及び撤去の手伝い
 ロ・バザール 夏まつり /別保駅前ひろばオープンガーデン
  ・開 催 日  2013年8月
  ・開催場所  別保地区
  ・協力内容  露天の手伝い・こども縁日の運営・イベントの会場準備手伝い
 ゆめのき釧路町収穫祭
  ・開 催 日  2013年9月
  ・開催場所  遠矢地区
  ・協力内容  イベントの運営補助
③ 2014年度
 イオン釧路店植樹活動
  ・開 催 日  2014年5月
  ・開催場所  セチリ太地区
  ・協力内容  駐車場の花壇への植樹手伝い
④ 2015年度
 別保駅前広場イルミネーション
  ・開 催 日  設置 2014年11月 撤去 2015年4月
  ・開催場所  別保地区
  ・協力内容  イルミネーション設置及び撤去の手伝い
⑤ 2016年度   実施なし
⑥ 2017年度
 いきいきふれあいフェスタ2017
  ・開 催 日  2017年9月
  ・開催場所  釧路町保健福祉センターあいぱーる
  ・主  催  いきいきふれあいフェスタ 実行委員会
  ・協力内容  食育ブースサポート/撤収作業協力
 

⑦ 2018年度
 昆布森みなとまつり
  ・開 催 日  2017年10月
  ・開催場所  昆布森地区
  ・協力内容  飲食ブースで飲食物の販売補助・撤収作業協力

 


4. まとめ

(1) 結 論
 結果としては、執行委員の入れ替わりなどで事業の継続そのものが難しくなり、最終年度を含めた終盤は、回っていない地区があるのでとりあえずイベントに参加しようという考えになり、2018年度にようやく事業を完結させたかたちとなった。
 当初の目標だった、釧路町職員組合の活動のひとつとして『地域と繋がる』『地域とふれあう』が遠のき、「参加することに意義がある」「執行委員だけでもいいから参加しよう」といった結末となってしまった。

(2) 理由は???
 検証できていないが……
① 主戦力であった執行委員がいなくなった
② 執行委員も公私の都合等でなかなか関わることができなかった
③ 執行委員が音頭をとれなかったため、一般組合員も参加しなかった
④ そもそもこの企画自体に無理があった
⑤ 最初から1つか2つのイベントに集中するべきであった


5. これからの展望

(1) 目標!! は、変わらないよ!!
① 職員組合役員の参加が主ではなく、一般組合員が主で参加
② 地域の活動には地域に住む職員が積極的に参加し、職場への情報提供を行う。
③ 地域に住む職員が情報を持ち寄る。

『組合が勝手にやっている活動』から、『やってみるか』へ意識をかえてやる

(2) 解決策???
① しっかりと地に足をつけた行動が必要。→すべての地区を回らなくてもいいのでは?
② 組織として永続的に関わっていける行動が必要。
③ 執行委員も任期が終わったから関係ないではなく、卒業後も関われる環境が必要。
④ 青年部とも強く関わりをもった活動(行動)が必要。


6. 2019年度は

(1) 「Face to Face」事業を踏まえて……
① 地域のイベントに参加していく。
② 釧路町のスポーツ「長ぐつアイスホッケー」に積極的な参加。
③ イベントだけではなく、地域の団体と結びつきを強化する。

地域になくてはならない団体をめざす!!