市民がつくる地域の学びと育ち
1. 分科会テーマの変更について 前回変更したばかりの分科会テーマ「分権、市民自治による『ゆとりとゆたかさ』のあるくらしづくり」が、今回は「市民がつくる地域の学びと育ち~『地方主権』『市民自治』をめざして」へと変更になりました。教育・学習や文化、スポーツなどの視点を明確にするということが主眼であって、前回のテーマが不適切であったというわけではありません。
2. 教育改革国民会議の中間報告が出たけれど ご存じのように、9月22日に首相の私的諮問機関である教育改革国民会議が中間報告
― 教育を変える17の提言 ―
を出しました。小渕前首相の強い意思を受けて3月に設置された同会議の主眼は教育基本法「改正」にあったのですが、委員内部の強い反対や世論の動きもあって「教育基本法の見直しについて国民的議論を」と提言するにとどまっています。しかしながら、これを受けて森首相は先の臨時国会の所信表明演説で中教審等で幅広く議論をしていきたいと述べています。
3. 改めて「地域に根ざした共生の教育、文化、スポーツを」 このフレーズは長いこと、この分科会のテーマでした。前回からこのテーマは表面からは消えたけれども、内容的にはこの分科会では基調になってきたものです。このテーマは今回の自治研全体の「基本的な考え方」で示されている「高齢者、子ども、女性、男性、障害者、健常者、定住外国人など多様な人々が多様な価値観を持っているなかで、地域に住む市民が共に生き、生活し続けることの出来るための新たなビジョンを、地域から創りだしていかなければなりません」との考え方ともピッタリ重なっております。また、これは奉仕や規範という形で「公」や「国家」が強調される状況に対抗していく意味もあります。改めて、それぞれの地域での教育、文化、スポーツの活動を「地域に根ざした共生」という観点から見直してみませんか。そして、それができていないならば、それに向かって実践を進めていこうではありませんか。 |