菜の花と北限のホタルによる日本一の都づくリ

青森県本部/横浜町職員組合


日本一の菜の花作付面積150ha(東京ドームの32倍)と北限のゲンジボタルの里「青森県横浜町」は、人口5千7百余名の寒村です。泊川遺跡の縄文遺跡もありますが、平成3年5月ふる里創生1億円事業が発端となり、“菜の花フェスティバル in よこはま”が、通産省の電源地域産業育成支援事業の補助を受けて実施、今年で10回となりました。
 当組合員が中心となっている行政主導で進められ、観光協会・農協など各種団体が構成員となっての実行委員会をつくり、日本一の菜の花畑でマラソン大会などのイベントを行うことにより、菜の花特産品の開発に取り組みながら、農業など第1次産業の振興と横浜町のイメージアップを図り、町おこしの起爆剤になるよう計画されたものです。
 イベントの内容は、2㎞~10㎞のよこはま菜の花マラソン大会を中心に、菜の花大迷路、菜の花&モデル撮影会、郷土芸能の菜の花コンサート、海の幸・山の幸の試食即売会、おもてなしの山海鍋コーナー、菜の花連凧揚げ大会、ヘリコプターからの日本一の菜の花畑を空中散歩する遊覧飛行と、毎年5月第3日曜日に盛大に開催されます。
 菜の花は低エルシン酸で無農薬栽培のため、ナタネ油の「なたねの菜」をはじめ、菜の花ドーナツ、入浴剤の菜の香、菜の花はちみつなど80種類の特産品を民間人が開発し大変好評を得ており、特に昨年4月オープンした、第3セクター物産館道の駅よこはま「菜の花プラザ」での直売やレストランも年中大盛況です。
 また、若芽(菜花)を「ほたる菜っ娘」のネーミングでてんぷら、おひたしなどにして春の食卓に彩りを添え健康ブームにものり非常に人気があります。
 鹿児島県指宿市や秋田県二ツ井町、東京都東村山市などとの菜の花交流も年々活発になっており、青森県文化観光推進課やJR東日本盛岡支社などと首都圏からの菜の花ツアーも実施、都会人とのふれあいと感動のある旅の思い出づくりに努めています。
 菜の花関連のイベントでは、ナタネまきの「菜の花Sun Set Story」は行政主導で、漁船に乗っての海からながめる菜の花ツアーや菜の花迷路タイムラリー、菜の花馬力大会、菜の花畑での大野点会、菜の花俳句の投句、菜の花観光馬車、菜の花トレッキング、菜の花押花アート展&体験会などが開花期間中に民間主導で行われ、さらには横浜町外の人が多いボランティアガイド「日本一の菜の花サポーター」の活躍などが観光客誘客の原動力になっており、今年のフェスティバルには3万5千人が、開花期間中には12万人のお客様を日本一の菜の花が魅了しました。
 菜の花による都づくりは、菜の花プラザを中心にイベント会場周辺の道路や施設整備も進められ、現在、当町の自然環境(偏西風)を活かした風力発電が2年後の秋に稼動予定であり、また、来夏供用開始となる砂浜海岸海水浴場のセンターハウスや「菜の花木道散歩道」も完成が待望されております。さらに、下北観光協議会への加入と人工島「ナタネ島」の完成や菜の花交流中の市町村長が一堂に会して親交を深める「菜の花サミット」の開催によりお客様が通過する横浜町でなく、滞在型ひいては宿泊型の横浜町にしようと各分野で鋭意努力中です。
 しかしながら、ナタネ交付金廃止の動向を見極め町では、景観地としての名勝の文化財指定や菜の花畑の日本一の作付存続のためイベント周辺の用地買収も視野に入れながら、財源の捻出方法に大変苦慮しており、町当局と一緒になって最善の方法を模索中であり、日本一の菜の花の都づくりのため菜の花大使の募集もあわせて青森県内の自治労をはじめ全国の自治労の仲間の皆さんのご支援をよろしくお願いします。
 ホタルの都づくりは、強い農薬の流入や水路等のコンクリート改修に危機感を抱いた3名の組合員が中心になって、ホタルを通して自然環境の豊かな横浜町をアピールしようと平成5年5月30日(ごみゼロの日)に“よこはまホタル村”を設立。
 老人クラブ・町内会・郵便局・小学校・子ども会などと連携しながら、青森県が北限であるゲンジボタルやへイケボタルの人工飼育をはじめ、ホタルサミット、屋外飼育場の緑化、開村一周年記念碑「ホタル来い」の建立、シンボルマークの制定、公民館まつりに幼虫や幼虫のエサとなるカワニナ・パネルの展示、湧き水に公募命名、東京都小金井市・野川ほたる村との姉妹村の締結、ふるさとの川の源流を徒歩でたずねる濫觴エコ・ツアー、湧き水大学の開設、最大イベントのホタル&湧き水まつり、農家の所得向上とホタル村のPR館である農産物等夢人直売所「ホタルの宿」の建築、凧揚げ大会、パンフレットの作成、子ども会との水生生物を調査する、せせらぎウォッチング、菜の花の若芽に公募命名した「ほたる菜っ娘」。青森県で初めての天然記念物指定、1番ボタル飛翔日当てクイズ、子ども会とのホタル探検隊、神奈川県横浜市立三ツ沢小学校との交流、ホタル村のPR役となるボランティアの「ホタル大使」の委嘱、県内のホタル保護団体とで青森県ホタルの会の設立、さらには都づくりの充実のためと活動拠点となる夢人交流センター「ホタルの宿」の建築に向けた保護基金の創設、エコアップイメージソング「わたしのまちはホタル村」の発表などを積極的に行い、異世代との交流を図ってきました。
 近年のホタルブームのためか青森県十和田土木事務所では横浜町の中心河川である「三保川」の河川工事の設計段階からホタルのすめる工法を当ホタル村と協議、ホタルブロックとして両岸各50mを整備し近い将来ホタルの乱舞が見れればと期待を寄せています。
 よこはまホタル村は、任意の団体ですが今後も少ない組合員ですが下からの住民運動として、より一層各種団体と連携して、エコアップイメージソングのCD化(日本語・英語・仏語)に取り組んだり、北限サミットの開催や夢人交流センター「ホタルの宿」の建築等に大きな夢を抱いて活動していきたいと思っています。
 そして、一時話題となった猛毒のPCB廃棄物処理場とならないよう、また、核燃基地と隣接していることもあり地域環境保護のため組合としてもアースデイなどにも積極的に参加し、自然の豊かな「横浜町」私達のふる里「横浜町」を「菜の花と北限のホタル」でだれでも、いつでも来れるような日本一の都づくりにまい進します。

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