2023/08/28
8月28日、自治労第97回定期大会が、北海道函館市で開会した。大会スローガンは「声を力に、一歩前へ」。参加者数に制限のない4年ぶりの対面開催となった大会には、全国から3,400人の代議員・傍聴者が参加。3日間の熱い討論をかわし、向こう2年間の運動方針と新執行体制を確立する予定だ。
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【川本淳自治労中央執行委員長 あいさつ】
人事院は8月7日、月例給・一時金ともに引き上げる勧告を行いました。秋の自治体確定闘争に産別統一闘争として、単組・県本部・本部が一体となって全力で取り組みます。「社会と公務の変化に応じた給与制度の整備」について今回の報告では、地域手当の大括り化や扶養手当の見直しなどの骨格案が示されました。給与制度の見直しがすべての世代のモチベーション向上につながる見直しとなるよう、公務員連絡会に結集し意見反映を行い、総務省対策も行っていきます。
この間、新採組織率の低下、脱退者の増加などを要因として組合員の減少が続いています。コロナ禍で停滞した単組の活動を再度活性化し、組織の強化をはかっていくことが喫緊の課題です。懸命に働く組合員の悩みや課題に耳を傾け、それを踏まえてしっかりと要求・交渉し、賃金・労働条件や職場環境の改善、人員確保の具体的な成果につなげるなど日常的な単組活動を展開するとともに、すべての職場の仲間の組合結集をめざしていかなければなりません。
2024-2025年度運動方針のメインスローガンは、「声を力に、一歩前へ」としました。組合員一人ひとりの「声」を集め、それを組織の「力」に変え、日常的な組合活動を展開し、職場の課題を「一歩前へ」と進めていく、そうした組合活動を一歩一歩と積み重ね、運動を現状よりも前へと進めていくことをめざす、そうした思いを込めています。
岸田政権は昨年来、安全保障や原発政策など、国の根幹に関わる政策を次々と大きく転換し、多くの重要法案を十分な議論がない中で強引に成立させるなど、傲慢な国会運営を繰り返してきました。独断的な国会運営と政策決定を許さない、緊張感ある政治状況とするためにも、強い野党の存在が必要です。その中心となるべき立憲民主党は、めざす社会像を明確に示しながら、泉代表を先頭に、政策の打ち出しを通じて存在感を高めていただきたいと思います。自治労としても、「共生と連帯に基づく持続可能な社会」実現のため、「中道・リベラル勢力」の拡大にむけて取り組んでいきます。
第27回参議院選挙には、現・自治労組織内参議院議員の「岸まきこ」を再び、立憲民主党から擁立することを、今大会で提案します。自治体のあり方や政策、公務員の賃金労働条件などが政治の場で決まってしまう以上、私たちは政治に無関係ではいられません。自治労が掲げる政策の実現、「地域公共サービス」の維持・発展、懸命にその現場の最前線で奮闘している組合員の声を国政に届けるためにも、何としても「岸まきこ」を、再び自治労の代表として国政の場に送り出さなければなりません。
代議員の皆さんの、活発な討論、真摯な議論によって本部方針を補強いただくことをお願いし、中央執行委員会を代表してのあいさつに代えます。
【来賓あいさつ】
連合 清水秀行事務局長
賃上げの流れを自治体でも確かなものに
2023春闘は、93年以来最高水準の3.58%の賃上げとなり、人事院も0.96%の月例給引き上げと一時金の支給月数増を勧告した。この流れを受けて、地方自治体での賃上げを実現するよう、自治労の奮闘を期待する。今大会で勇退される川本委員長には連合会長代行としてお支えいただいた。深く感謝申し上げる。立憲民主党 泉健太代表
「利権・競争の政治」から「共存・共栄の政治」への転換を
自民党の「利権と競争の政治」は変えなければならない。「第2自民党」=維新の「削りすぎる改革」をやめさせる。立憲民主党はベーシックサービスを拡充する「共存共栄」の政治への転換を進める。自治労とタッグを組んで、解散総選挙、参議院選挙に勝利へ奮闘する決意だ。(ビデオメッセージ)
【開催県本部あいさつ】
北海道本部 千葉利裕委員長
あの暑い夏をもう一度
11年前の函館大会は、猛烈な暑さで参加者の皆さんに記憶されている。疲弊した公共サービスの現場で奮闘する組合員の期待に応え組織の強化拡大を勝ち取る、そうした決意を固める議論を盛り上げ、再び記憶に残る大会になるよう、念願する。
【地元歓迎あいさつ】
北海道知事 代理 天沼宇雄 公営企業管理者
函館市長 大泉 潤
【自治労協力国会議員団あいさつ】
団長 逢坂誠二(衆議院議員)
自治は、民主主義の源泉だ。自治体に働く仲間が精いっぱい働くことができるよう、自治労協力国会議員団は全力を尽くす。