課題は人員不足~働きやすい環境を作り、誰一人取り残さず歩む~(インタビュー:布浦洋平能登町職委員長)

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課題は人員不足~働きやすい環境を作り、誰一人取り残さず歩む~(インタビュー:布浦洋平能登町職委員長)

2024/05/14

Interview
能登町職 布浦洋平 執行委員長
「休日も家の整理などに追われ、休息時間が取れない職員も多い」と
話す布浦委員長(取材日:4月22日)

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 建設水道課で上水道業務を担当しています。能登半島では2020年頃から地震が頻発していましたが、今回は過去に経験したことのない大きな揺れ方で、電力をはじめライフラインに大きな影響が出ました。
 発災当時、能登町全域が断水していましたが、ライフラインの再建は被災地において最優先事項であったので、迅速に復旧作業にあたりました。その際、自衛隊や日本水道協会を通じて全国の水道事業体からの給水支援や応急復旧作業支援を受け、感謝しています。
 4月22日現在、断水解消世帯率は95%程度となり、生活に落ち着きを取り戻しつつありますが、配管からの漏水発生など、課題は残っています。
 

人員不足と向き合い、できることを模索

 能登町は、人口約1万4700人に対して職員数約230人と少人数のため、災害時に全国から行政支援に入ってもらうことは非常に助かります。災害を通じて、自助や共助、公助の重要性を再認識しました。
 今後は災害査定対応や漏水修繕、冬期に向けた仮設配管の凍結防止対策、被災した配管・施設の復旧工事などに取り組みます。課題は、圧倒的に職員の数が不足していることです。人口減少に引きずられ職員数も減少してきている上、若手職員の退職者が増加傾向にある中で、みんなが働きやすい環境を作るために組合として何ができるかを考え、課題に対し、その都度柔軟に対応する必要があると強く感じます。
 

地域一体となった 住民主体の復興計画を

 能登地域は、この地に長く住んでいる方も多く、郷土に対する愛着が強い地域です。地震の後も「地元の結びつきを大切にしたい」という住民が多くいます。
 復興にあたって、町を元の状態に完全に戻すのは難しいですが、地元の懇談会をまめに開くなど、復興の主体である住民の方の意見に耳を傾けながら、地域一体となって復興に向けての歩みを進めていきたいです。

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がんばろう能登:自治労ボランティア 能登町にて支援継続中

能登町役場の1階ロビーに掲げられている『復興 再生』の力強い文字。能登高校書道部の作品

 発災から約4カ月、石川県内では今も2151人が避難所での暮らしを余儀なくされている。(5月8日時点・石川県調べ)

 自治労では、5月12日~18日の間、新潟・愛知・広島県本部で構成する第11グループが能登町の2カ所の避難所でボランティア活動を展開している。
 地域が前に進むきっかけに、との思いで制作された作品にパワーを感じる。誰一人取り残さず復興に向かう能登を支援していきたい。

機関紙じちろう2024年5月15日号より転載

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