『基地のない沖縄』訴え 歩くことで知る平和の重み~5.15沖縄平和行進:普天間基地を南北から包囲~

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『基地のない沖縄』訴え 歩くことで知る平和の重み~5.15沖縄平和行進:普天間基地を南北から包囲~

2024/05/30

 沖縄の日本復帰52年に合わせて、5月18日に宜野湾市で「5・15平和行進」が行われた。参加者は南北二手に分かれ米軍普天間基地の周囲を行進し、「基地撤去」を訴えた。

 2190人の参加者は、宜野湾市役所を出発し、同市立グラウンドまで約3時間かけて歩いた。

 南コースは、2004年に米軍が墜落した沖縄国際大学前を通過。参加者は、事故当時、米軍が強引に規制線を張り、大学当局・市当局・警察・消防を排除し、徹底的な報道統制をした過去を思い返した。
 北コースは、普天間飛行場の野嵩ゲートや大山ゲート沿いを歩き、「普天間の爆音を止めろ」「辺野古新基地建設反対」などとシュプレヒコールをあげた。

 行進後は「平和とくらしを守る県民大会」が開かれ、玉城デニー知事や沖縄選出の国会議員らが登壇。玉城知事は「沖縄戦の教訓を正しく次世代に伝え、平和を希求する沖縄の心『ちむぐくる』を世界に発信していきたい」と述べた。
 大会の終盤には平和への祈りを込めて「月桃」(下段の解説記事参照)を合唱。基地のない沖縄、戦争のない世界の実現に力を尽くすことを誓った。

平和行進きっかけに沖縄への理解深めたい

 三重県本部は例年、青年部を中心に行進に参加。今年は60人が南コースを歩いた。今回初めて参加したという県職労組合員の女性(25才)は、「普段本土にいると基地問題の実情など、知らないことが多い。だが、沖縄の課題は本土にも責任がある。帰ったら青年部のみんなに今日のことを共有したい」と話した。


 県本部青年部で書記長を務める女性組合員(29才)は、昨年に続き2回目の参加。「行進中、手を振ってくれた人もいたが、一方ではシュプレヒコールがうるさいという声もあった。ひとりよがりの活動にならないよう、気を付ける必要があると思う」。そして、「平日はオスプレイの騒音がうるさく、ここでの生活は大変だと感じた。今回の参加をなんとなくで終わらせるのではなく、帰ったあとも沖縄の情報に触れるようにしたい」と続けた。

三重県本部青年部は60人が参加。歩いて基地の大きさを実感した。

解説:沖縄をめぐる3つの日付

 沖縄に初夏を告げる「月桃」の花(写真)。月桃が薫る初夏は、沖縄が平和への決意を新たにする季節だ。


 4月28日は1952年、サンフランシスコ平和条約発効の日。日本は主権を回復したが沖縄は切り離され、米国統治下に置かれた。
 5月15日は1972年、沖縄が日本に「復帰」した日。基地のない平和な暮らしを取り戻す沖縄の願いは踏みにじられ、過剰な基地負担が今なおのしかかっている。
 6月23日は1945年、沖縄の日本軍が組織的抵抗を終えたとされる日。「慰霊の日」と呼ばれ、沖縄県主催の戦没者追悼式が、糸満市・摩文仁の丘で開かれる。

「沖縄戦の教訓を次世代へ」と訴える玉城デニー知事

機関紙じちろう2024年6月1日号より転載

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