2023/01/20
自治労は2年に1度、「文芸賞」を主催し、散文をはじめ、詩歌や短歌、俳句などの部門を設け、入賞作品を選出している。
第29回自治労文芸賞入賞作品が決定した。小説など「散文の部」では、兵庫・神戸市従の松本優(ゆう)さんの「彼女を先生と呼ぶ」が初の入選。40歳の新人の登場だ。
佳作は、長谷川和正さん(兵庫県職労退職者)と鈴木照夫さん(自治労都庁職退職者)とベテランが受賞。奨励賞は41歳の新人・藤波直樹さん(横浜交通労組)が受賞した。
「詩歌の部」では、詩は前回に続き入選は無し。短歌では桐原則介さん(全国一般福井労組、俳句は瀬角龍平さん(鹿児島・垂水市職労退職者)、川柳は柳谷たかおさん(青森・外ヶ浜町職退職者)が入選し、ベテラン勢の力量を見せつけた。
また、今回は「子どもの部」に3人の組合員家族からの応募があり、元気でかわいい作品に奨励賞を贈呈した。今回の文芸賞を含む各種コンクールは応募期間を8月末まで延長。32作品が寄せられた「散文の部」の最終選考は11月18日に開かれた。
<受賞作品は電子書籍(無料)で読むことができます>
電子書籍はコチラをクリック! ※写真を含むデータの容量が大きいため、モバイル環境で閲覧する際はご注意ください。
<次回の自治労文芸賞について>
次回の第30回自治労文芸賞は【2024年1月頃】より募集を開始する予定です。募集を開始しましたら、こちらのホームページでもお知らせします。
組合員や組合員のご家族の方からのご応募をお待ちしています!
(参考:今回(第29回自治労文芸賞)の募集要項)
散文の部:審査員総評
自治労は表現の宝庫だ(鎌田 慧)
いろんな職場、職種があって、それを包括している労働組合があるので、いろんな体験とか経験、生活、いろんな人との出会いがある。そういうのが作品に出てほしいというふうに思っています。作品の中に、DVの問題とか解離性障害というテーマも出てきています。表現の宝庫だと思うんですよね。自治労文芸の発展を祈念しています。
『安定した基盤』が自治労文芸の特徴(増田みず子)
幅広い多彩な作者の応募うれしい(道浦母都子)
文章でしか表現できないものがある(佐川光晴)
新人登場に期待高まる(佐藤環樹:自治労文芸代表幹事)
第29回自治労文芸賞・受賞者一覧
散文の部
入 選 「彼女を先生と呼ぶ」
松本 優 兵庫県本部・神戸市従
佳 作 「野犬狩り」長谷川和正 兵庫県本部・兵庫県職労 退職者
「椿の花」鈴木照夫 東京都本部・自治労都庁職 退職者
奨励賞 「四十年目の途中下車」
藤波直樹 神奈川県本部・横浜交通労組
詩歌の部
○詩 審査員 山田隆昭さん
入 選 なし
佳 作 「満色」 東野 正 岩手県本部・岩手県職労 退職者
「歪んだボール」齋藤新一 栃木県本部・宇都宮市職労 退職者
「宴」恩田一葉 北海道本部・美瑛町職
奨励賞 「命の一本の糸」牧本敏秀 広島県本部・広島県職労
○短歌 審査員 森川多佳子さん
入 選 「組合活動」*桐原則介 福井県本部・全国一般福井地方労組
佳 作 「日常」米谷 茂 大阪府本部・泉佐野市職 退職者
「都鳥」鈴木照夫 東京都本部・自治労都庁職 退職者
奨励賞 「焼餅焼く」山崎俊定 東京都本部・自治労都庁職 退職者
「春夏秋冬」山田裕子 富山県本部・市立砺波総合病院労組
○俳句 審査員 舘野 豊さん
入 選 「良夜」瀬角龍平 鹿児島県本部・垂水市職労 退職者
佳 作 (無題)保久上光昭 鹿児島県本部・垂水市職労 退職者
奨励賞 「ウクライナ起つ」*桐原則介 福井県本部・全国一般福井地方労組
(無題)南出孝次 三重県本部・松阪市職員組合
○川柳 審査員 島田駱舟さん
入 選 「空を見つめて」*柳谷たかお 青森県本部・外ヶ浜町職 退職者
佳 作 「スーパームーン」綿谷夕雨子 青森県本部・今別町職 退職者
「人・影・哀」田中良積 北海道本部・釧路市役所ユニオン 退職者
奨励賞 「暮らし」*桐原則介 福井県本部・全国一般福井地方労組
「湯鉄砲」山崎俊定 東京都本部・自治労都庁職 退職者
子どもの部
○散文
「さると木」
中泉杜佑真 大阪府本部・自治労東大阪公共サービスユニオン 家族
○詩歌
俳句・川柳 (無題)中島和奏 新潟県本部・長岡市職労 家族
俳句 「なつのおもいで」傳田みれい 長野県本部・長野県職労 家族