2018/10/21
第30回全日本自治体職員等野球選手権大会全国優勝大会が9月29日から10月3日まで栃木県宇都宮市・足利市で開催された。前回優勝の松戸市職(千葉)と太田市職労(群馬)の関東勢対決となった決勝戦は、終盤に得点を重ねた松戸市職が逃げ切り、2連覇を達成。1143チームの頂点に立った。大会初日が雨天のため順延となり、翌日もグラウンド不良のため試合時間短縮の特別ルールが適用されるなど難しい試合運びや選手のコンディション調整が求められる中で、全国各地での激戦を勝ち抜いた22チームが熱戦を繰り広げた。また、150㎞を超すストレートが武器の吉岡投手擁する石狩市職労(北海道)や、ともに初出場となる小山市職労、栃木市職労の地元勢がそろってベスト8に進出するなど、話題性にあふれる大会となった。
決勝戦は石本(松戸市職)、相澤(太田市職労)の両左腕の先発でプレイボール。試合が動いたのは二回。太田市職労は石川を二塁に置き9番廣瀬の適時二塁打で先制。松戸市職も直後の攻撃で、主将塩田の二塁打を足がかりに内野ゴロ2本で同点に追いついた。
両投手の踏ん張りにより続いていた均衡が破れたのは五回裏。松戸市職は白鳥、石本の連打で無死一、二塁のチャンスを作り出すと、再び内野ゴロでしぶとく勝ち越した。
七回裏、太田市職労は粘りの投球を続けてきた先発相澤に代え清水を投入。松戸市職は白鳥のこの日3本目の安打をきっかけに2死二塁のチャンスをつくると、3番真中が左越えに値千金の2点本塁打。松戸市職は八回にもエンドランを絡めるそつのない攻撃で3点を追加。最終回も石本が3人で締めゲームセット。先発の石本はヒットを許したのは失点をした二回のみ、九回を被安打2、1失点、4奪三振の素晴らしい投球だった。
松戸市職は前回の最優秀選手の奥川に加え、石本が台頭。左右の両投手が大会を通じて安定した投球を見せた。打線も好打者折橋を中心にエンドランや盗塁といった小技を絡めるそつない攻撃で接戦においても強さを見せた。次回大会は歴代最多となる5度目の優勝、史上初となる3連覇に挑む。
太田市職労も相澤、坂元の左右の好投手に加え、監督を兼任する主砲の関を中心とした打線は迫力十分。3度目の出場で、過去2回のベスト8を大きく上回る準優勝。次回大会以降のさらなる飛躍に期待がかかる。
機関紙じちろう第2228号(2018年10月21日発行)より転載