2016/06/02
熊本地震への自治労復興支援開始(5月16日)から、約2週間が経過した。
避難所や支援の状況は、日々変化している。
5月28日の第2グループの最終行動と、29日の引継ぎ会議、
30日の第3グループ初日の行動を取材するため、
支援先5か所と、支援者が宿泊するベースキャンプの一つを訪れた。
熊本に寄り添う
第2グループとして支援中の組合員に話を聞いた。「少しでも熊本の組合員の負担を軽減したい(避難所運営)」
「途中で支援内容がガラリと変わった。柔軟な対応が必要だと実感(がれき処理)」
「気さくに話しかけてくださり、気がまぎれると言ってくださる(館内案内)」
「重労働もあるが、もっとつらい経験をしている皆さんを想えばがんばれる(がれき処理)」
「さまざまな形態のボランティアと、連携して取り組んでいる(館内案内)」
「仕事の調整をして熊本へ送り出してくれた仲間に感謝。
来れない組合員も、カンパなど別の形で支援していこう(がれき処理)」
「熊本の方に元気をもらっている。私たちもがんばろう(がれき処理)」
宿舎からそれぞれの支援先までは、車で90分以上かかる。24時間体制での避難所支援もある。
決して楽ではなかったであろう支援行動を、
前向きな言葉で返してくれた組合員の姿がそこにあった。
避難所のみなさんも、職員も、被災者
組合員だけでなく、避難所で生活されている数人に撮影許可(顔は写さない)のお願いをした。
すると、「どうぞどうぞ。ピースなんかもしましょうか?」と笑顔で快諾してくださった。
自治体職員も、どこで会っても機敏に避難所の対応をしている。
そのようなみなさんが被災者であることを忘れてはならない。
気丈に振る舞ってくださる熊本のみなさんが、
簡単にはできない復興への道づくりを支えているのだと感じた。
それでも、優しさに甘えてばかりはいられない。
不眠不休で懸命に住民の生活を支えている被災自治体職員の疲労はピークに達し、
熊本市では1割超の職員が「うつ」の疑いがあるという(5月28日熊本日日新聞より)。
また、長く続く避難所生活ではエコノミー症候群などの発症も増えているという報道もあった。
5月29日の第2・第3グループ引継ぎ会議では冒頭、自治労本部事務局より
「心身ともに疲弊する職員・住民のみなさんをしっかりサポートしていただきたい」とお願いし、各業務の引継ぎに移った。
現地入りやカンパという支援のかたち
今回の自治労復興支援は、西日本の県本部・単組(たんそ)の協力により成り立っている。東日本の組合員、西日本でも現地入りがかなわない組合員のみなさんには、
ぜひ「自治労災害特別カンパ」での協力をお願いしたい。
引継ぎ会議の合間に、支援に入る直前の第3グループの組合員の意気込みを聞いた。
「和歌山で水害に遭ったこともあり、気持ちはわかる。熊本の皆さんのためにがんばる」
「不安ではあるが、職員のための一言に尽きる」
「被災された方の役に立ちたい」
「第2グループから支援内容や気持ちを引き継いだ。
第4グループへ支援の輪をつなげる責任を果たす」
自治労は、被災地に暮らす住民の生活の安定に貢献し、被災地で働く仲間の負担を軽減するために、引き続き全力で取り組む。
※写真:復興にむけて懸命に取り組む組合員