2023/09/12
自治労は8月28~30日の3日間、北海道函館市で第97回定期大会を開催した。メインスローガンは「声を力に、一歩前へ」。4年ぶりの参加者数の制限のない対面での今大会には、全国から3400人の代議員・傍聴者が出席。第1号議案「2024‐2025年度運動方針(案)」をはじめとする方針案が提案され、可決・決定された。また、2025年に行われる第27回参議院議員選挙に、現職の組織内参議院議員・岸まきこ(立憲民主党比例代表)を擁立することを確認した。
川本淳中央執行委員長による本部あいさつに続き、来賓として連合の清水秀行事務局長があいさつ。立憲民主党の泉健太代表はビデオメッセージを寄せ、「立憲民主党はベーシックサービスを拡充する『共存共栄』の政治への転換を進める。自治労とタッグを組んで、解散総選挙、参議院選挙の勝利へ奮闘する決意だ」と述べた。
続いて北海道知事代理と函館市長の地元歓迎あいさつ、自治労協力国会議員団の逢坂誠二団長(衆議院議員)のあいさつがあった。
一般経過報告は、伊藤功書記長が報告・提案。2023年度一般会計・特別会計決算報告は木村ひとみ書記次長が、自治労共済推進本部事業活動報告は安東啓介事務局長が、それぞれ報告した。
報告に対する質疑では、20県本部1社保労連の発言があり、本部答弁の後、全体の拍手で承認した。
新規加盟組合の紹介では、この1年間に自治労に加盟した5単組と5支部・評議会等の代表者が登壇し、代表者が決意を述べた。
第1号議案・2024‐2025年度運動方針(案)を藤森久次副中央執行委員長が提案したのをはじめ、第2号議案・当面の闘争方針(案)は伊藤書記長が、第3号議案・「第5次組織強化・拡大のための推進計画」の総括と「第6次組織強化・拡大のための推進計画」(案)は藤森副中央執行委員長が、第4号議案・「自治労ジェンダー平等推進計画」(案)と第5号議案・第27回参議院選挙闘争の推進について(案)は青木真理子副中央執行委員長が、第6号議案・2024年度一般会計・特別会計予算(案)は木村書記次長が、それぞれ提案した。
質疑・討論では43県本部1社保労連が発言。本部答弁の後、e投票による採決で、すべての議案が圧倒的賛成多数で可決された。
1期2年の役員任期の改選期にあたる今大会では新執行部の役員選挙が行われ、新中央執行委員長には石上千博さん(北海道・富良野市労連)、副中央執行委員長に木村ひとみさん(前書記次長/大阪市職)と山﨑幸治さん(広島・大竹市職労)、書記長に伊藤功さん(前書記長/山形・庄内町職労)、書記次長に榎本朋子さん(前総合企画総務局長/新潟県本部直属支部)の4役をはじめとする新執行部が、圧倒的多数の信任で選出された。
なお、中央執行委員27人に占める女性は9人(33・3%)となった。
また、6期12年にわたり本部役員(書記次長2年・書記長2年・委員長8年)を務め、今大会で勇退する川本淳前中央執行委員長に対しては、多くの代議員が発言の中でその労をねぎらい、自治労への貢献を讃えた。
最後に石上新中央執行委員長が、「自信を持って、勇気を持って、元気を持って運動に関わっていけるよう、全員で一歩前へ出る運動に取り組もう」(下段に発言要旨)と述べ、参加者全員の「団結がんばろう」で閉会した。
石上千博新委員長あいさつ:多くの議論を交わしながら自信・勇気・元気を持って自治労運動を強めよう
今大会では、多くのご意見やさまざまな課題が提起された。一つあげるとすると、組織人員の減少による組織の縮小だ。これは自治労の危機である。多くの代議員から発言があったこの課題は、自治労全体で乗り越えていかなければならないと認識している。この課題を違う角度から見れば、もう一つの危機は、自治労運動を少しでも前へ進めようとしている役員が減少している、ということだ。減少が進めば運動の前進が不可能となる。
各地域や職場でさまざまな役員を担っていただいている皆さんが、自治労を支えている。皆さんのそばで寄り添い、一緒に進んでいくその役割を本部は一生懸命果たしていきたい。皆さんが自信を持って、勇気を持って、元気を持って運動に関わっていけるように、引き続き自治労運動を強化し、確立をしていきたい。そのために皆さんと多くの議論を交わしていきたい。全員で一歩前へ出る運動に取り組んでいこう。
機関紙じちろう2023年9月15日号より転載