2023/01/27
自治労は公務職場におけるカスタマーハラスメントを予防するため、各自治体で措置すべき事項をとりまとめた予防・対応マニュアルを作成した。
「カスタマーハラスメント予防・対応マニュアル」には、カスタマーハラスメントに該当しうる例(P13)を掲載していますが、これは「あくまでも目安です。これに該当しないからといって、不当要求やハラスメントに相当しないわけではありません。」「分類に該当するからといって直ちに不当要求やハラスメントに相当するとも限りません。」(P15)ので、学習会や資料に引用される場合は必ず「注意点」を記載するようにしてください。とりわけ、個別の事案については、双方のやり取りや事実経過、クレームの言動や内容、加害被害(者)の状況を丁寧に確認する必要があります。
<カスタマーハラスメント予防・対応マニュアル>
自治体でもカスハラ被害が多発
自治労は「職場における迷惑行為、悪質クレームに関する調査」を実施し、2021年8月に報告書を公表した。民間の職場でも、「カスタマーハラスメント」(以下、カスハラ)が問題視されているが、多くの公務職場でもカスハラが発生している実態が明らかになった。4分の3の職場でカスハラが発生し、迷惑行為を受けた職員のほぼすべてがストレスを感じており、約3分の2が強いストレスを感じたと回答している。
カスハラには組合が積極的に対応を
カスハラ対策は、職員の人権を守り、ハラスメント対策の一環として取り組むべき課題であることを使用者に認識させるべきものである。安全で快適な職場環境をつくることは組合運動の基本であり、組合側から当局に対して、対策を求めていく必要がある。
マニュアルを活用して対策を具体化しよう
今回のカスハラ対策マニュアルは、自治労本部に研究会を設置し、労働法や安全衛生、自治体行政の専門家、弁護士、組合役員の参加を得て、作成した。このマニュアルを活用し、各組合で具体的な対策を講じることをお願いしたい。