公共交通の組織強化へ!~都市交評:第6回組織集会~

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公共交通の組織強化へ!~都市交評:第6回組織集会~

2024/05/20

主催者を代表してあいさつする福田智議長

 自治労都市公共交通評議会は5月14、15日の2日間、福岡県本部にて第6回組織集会を開催した。本集会は、単組の組織状況、課題の把握とその対策等の議論を深めるとともに、都市交評が当面する課題(政治課題、政策課題)の共有化、それを解決するための政治政策闘争強化の取り組みの議論、意思統一をはかることを目的に開催。17県本部、27単組より108人が参加した。

 集会初日の冒頭、福田智議長の主催者代表あいさつでは、労働組合を取り巻く状況が厳しい中で約9割の組合加入率を維持し、100%に近い組織率の単組もあるなど、都市交評各単組が新規採用者を重点に再雇用者など地道に組織化に努力していることに敬意を表明。そのうえで、この組織力で政治政策活動を強化し、「来夏の参議院選挙にむけて、岸まきこ組織内議員の支持拡大に全力で取り組んでいこう」と訴えた。

「自治労の課題と政治闘争」と題し、講演する山崎副委員長

 引き続き、坂田邦弘福岡県本部副委員長より連帯のあいさつを受けたのち、山崎幸治本部副委員長よりあいさつと「自治労の課題と政治闘争」をテーマに講演を受けた。山﨑副委員長は、自治労組織の厳しい現状と課題や政治との関わり、課題解決にむけた運動の重要性などを提起し、「自治労運動の前進にむけて政治活動は極めて重要」と強調。岸まき子組織内議員への支援と次期参議院選挙の取り組み強化、解散・総選挙への準備など、さらなる政治活動推進の要請があった。続いて、青山事務局長が都市交評組織の現状と組織強化・拡大の取り組みについて基調提起。自治労全体の中で高い組織率を維持しているものの、バス運転者を中心とした人員確保や事務部門の加入促進などの当面する課題の解決にむけた取り組み強化を指摘した。


 このあと、交通運輸産別80万人を率いる交運労協(全日本交通運輸産業労働組合協議会)の住野敏彦議長が「交通労組の現状と今後の課題」について講演。コロナの影響で苦しみ、その後も生活様式や働き方の変化等で利用者が戻り切らない公共交通の現状、「2024年問題」によるバス運転者を中心とする担い手不足、ライドシェアの導入とその影響など山積する課題の中で、交通関係労働組合がこれらにどう向き合い、乗り越えていくか。具体的な事例や国土交通省の施策等も踏まえて提起し、「都市交評が引き続き、交運労協の運動を中心的に支え、牽引してほしい」と訴えた。


 2日目は開催地単組の拝崎雅弘福岡交通労組委員長より連帯挨拶を受けたのち、其田茂樹地方自治総合研究所(自治総研)研究員が「地域公共交通の課題と取り組み」をテーマに講演。地域公共交通の確保に対する国の責任、ライドシェア導入による影響や課題、クロスセクターの意義やその効果などについて提起。鉄軌道事業関係費を地方交付税の個別算定経費に盛り込むことの必要性などを強調し、自治体が重点施策に公共交通を位置づけるなど「公共交通を政策の俎上に」載せることが重要、と結んだ。


 このあと、札幌、横浜、大阪、佐賀の4単組から組織強化、拡大等の取り組みについて報告を受けた。札幌市交通労組の長瀬書記長は、市営地下鉄・路面電車事業の現状とそれを踏まえた職員の確保や人材育成に取り組んでいることを報告。横浜交通労組の梶ヶ谷執行委員は、この間「補助金に頼らない自主自立の経営」による事業の維持・存続をはかってきたことを説明。その成果を踏まえ、賃金・労働条件の改善、女性職員の採用拡大・職場環境整備、高齢職員の労働条件の確保等に取り組み、組織強化をはかっていると報告。大阪交通労組の西川書記長は、組織強化にむけた課題とそのための取り組みとして、大交総体で大阪メトロの本社関係社員(総合職)の組織強化、とくに新規採用者・中途採用者の組織化を重点的に取り組んでいることを強調。

 また、組合員が安心して長く働き続けられるよう、こくみん共済の加入促進や近畿労金の口座開設・財形貯蓄など自主福祉活動を推進、強化していることについても報告された。最後に、佐賀交通労組の原副委員長は、佐賀市内の公共交通、とくに市営バス事業の歴史を説明し、この間、輸送人員が半減するなど厳しい経営状況の中で苛烈な効率化を余儀なくされながらも必死に市民の足(移動)を確保してきたことを報告。「コロナによる影響も何とか乗り越えた今日、事業の維持・存続のためには労働組合の組織力強化が重要であることから、再任用・再雇用職員、会計年度任用職員組織化の取り組みを強化していく」と締めくくった。


 2日間にわたる講演、集会基調、単組報告を踏まえ福田議長が、「コロナ後久しぶりに全単組が参加し、対面で都市交評が当面する組織・政策課題、単組が抱える課題や取り組みなどを意見交換、共有できた。この成果を職場・単組に持ち帰り、さらなる組織強化・拡大の取り組みにつなげてほしい」と訴えた。最後に、岸まきこ組織内参議院議員の支持拡大、来夏の参議院選挙の勝利にむけた運動強化を意思統一し、集会を終了した。

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