2024/07/01
自治労は6月14~16日の3日間、第24回青年女性中央大交流集会を山梨県・山中湖村で開催。40県本部・1社保労連・1消防協から、387単組1052人の青年・女性組合員が参加した。
集会は講演、文化交流、たたかいの報告、職種別分散会などで構成。職場の課題や、国と地方の関係、反戦平和課題を中心に議論し、運動の輪をさらに広げていくことを誓い合った。
基調講演では、埼玉大学名誉教授の伊藤修さんが今の社会の問題と「あるべき姿」について問題提起した。
伊藤さんは「日本経済の衰退、人口減少は経済問題であり、貧困と不安定な非正規労働者の増大が原因。現状を変えるためには、労働組合で団結して要求していくことが大切だ。この社会を、社会全体の利益の追求が目標にされる社会に変えていく必要がある」とした。
続く記念講演では、関東労働大学講師の菅原修一さんが、日本は専守防衛から戦争のできる国づくりに大きく転換していると指摘。今年6月に成立した改正地方自治法の、国から自治体への「指示権」が、戦争勃発時の国家総動員体制の構築に利用されるのではないかとの危機感を表明した。
そして、「戦争は貧困が最大の原因。労働者がゆとりある生活を実現できる体制に変えていくことが、何よりも平和な社会の実現に寄与する。それを担うのは労働組合の重要な役割。賃金・労働条件の向上と平和な社会の実現は、切り離せない」と提起した。
私たちは1人じゃない
職種別分散会では、職場実態を交流。参加者から、「同じ悩みを持つ参加者の多さに驚いた」「仲間づくりや運動への声かけの重要性を認識した」「自分が感じた課題を周りと共有することが大切だ」「職場の問題は、社会の仕組みが原因であることを学んだ」「分散会での実態交流で、自分の単組の課題が明確になった」「学びを持ち帰り、独自要求に取り組みたい」などの声が出された。
全体集約では、兒玉聖史青年部長が、「職種別分散会討論で、同じ職種の自治体職員でも賃金・労働条件が異なる実態が改めて明らかになった。現場実態を共有し、現場の思いをもとに交渉に取り組むことは、現状を変えることにつながる。全国には同じ思いを持つ仲間がいる。私たちは孤独でも1人でもない。ともにがんばろう」と呼びかけた。
(機関紙じちろう2024年7月1日号より転載)