薬剤師・リハビリ職員の現場課題についての学習会【レベルアップ講座をオンラインで開催】

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薬剤師・リハビリ職員の現場課題についての学習会【レベルアップ講座をオンラインで開催】

2024/10/01

衛生医療評議会は、927日、2025年度第1回レベルアップ講座をオンラインで開催し約100人が参加した。薬剤師とリハビリ職員の現場課題をテーマとして、評議会のコ・メディカル委員が講演を行った。

薬剤師の課題

薬剤師の人数は増加しているが、病院薬剤師が不足していることが課題となっている。調剤薬局での勤務を希望する薬剤師が多く、背景には、ワークライフバランスを重視する傾向から夜勤や救急対応のある勤務形態への敬遠、薬局に比べた初任給の低さ、就職後のキャリアアップの問題などが考えられる。

薬剤師になるためには6年間薬学部に通い国家資格を取得することが必要であり、奨学金を利用する学生も少なくない。卒業後は返済のために初任給の高い調剤薬局やドラッグストアへの就職を希望するため、病院勤務者の人員確保につながらない一因となっている。

病院薬剤師の確保のためには、学生とのかかわりや採用活動の強化、募集時期の見直し、初任給調整手当や資格・業務内容による手当によって賃金を確保すること、奨学金返還の支援制度の導入、キャリアアップのサポートなどが必要であると説明した。

講師を務めた評議会副議長の草井昭紀さん(広島・世羅中央病院職員労働組合)(右)と現職薬剤師の比留間俊也さん(東京・日野市職員組合)

リハビリ職員の課題

リハビリ職員は、患者へのリハビリ業務に加え、カルテや報告書の記載やカンファレンス等、リハビリ以外の業務も多く、休憩も十分に取れないことが多い。そのうえ他のコ・メディカル*職種に比べ賃金が低い(*医師・歯科医師以外の医療に従事する職種の総称)。賃金が低い理由としては、リハビリ職のポストが少ない、夜勤がなく休日勤務が少ない、特殊勤務手当の対象となることが少ない、時間外労働の申請が適切にできていないことが考えられる。

業務多忙のために、始業前に業務を行う「前残業」が多くあるものの、時間外労働として申請していないケースがほとんどである。まずは、労働法と照らし合わせて自分たちの労働環境がルールを守れているのかどうか、実態を把握することが環境改善の第一歩であることを説明した。

講師を務めた理学療法士の蟹由貴文さん(石川・珠洲市職員組合)(右)と理学療法士の竹本昌平さん(富山・富山県職労)

※講演の動画は後日、組合員を対象に公開予定です。動画の閲覧方法についてはご所属の組合を通じて確認をお願いいたします。

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