2020/07/13
公営企業課長に要請書を手交する自治労参加者
公企評、衛生医療評、都市交評は7月9日、総務省に対し、地方公営企業に関わる2021年度予算要請行動を行った。要請には武内則男衆議院議員、和田英浩総合政治政策局長をはじめ、石川雄一公営企業局長、福井淳衛生医療局長、山田修也都市交通局長、庭野修交通政策局長が参加。総務省からは山越伸子公営企業課長、乾隆明公営企業経営室長、水野敦志準公営企業室長が対応した。
冒頭、自治労協力国会議員の武内則男衆議院議員が、続いて、自治労を代表して和田総合政治政策局長があいさつを行った。要請書の手交後、地方公営企業をとりまく課題について自治労と総務省の間で意見を交換した。
総務省からは「持続可能なサービス提供のためには経営のあり方の見直しが必要であるが、公営化や民営化といった抜本的改革の検討に際しては地域の実情に即した検討がなされるべきと考えている。新たな補償金免除繰上償還制度の創設については、臨時特例措置によって利子負担は相当程度軽減されたため、必要ないとの立場に変更はない。災害時の人材確保や体制強化については、技術職員を増員し平時からの市町村への人的支援をはかった都道府県等に対し地方財政措置を講じている。公営交通における豪雨災害時の浸水対策については、今後も国交省と連携し必要な地方債措置によって事業者を支援していきたい。育児・介護を担う公営交通職員への対応や施設整備についても、地方債措置など必要な予算の確保に引き続き努めていく。不採算・特殊部門に関わる医療提供において重要な役割を果たす公立病院への支援については、新たな特別交付税措置をはじめ、適切な財政措置を講じていく」との回答があった。
また、新型コロナ感染症への対応に関連して、減収に苦慮する公営交通事業者への支援や、豪雨との複合型災害における広域応援派遣者のPCR検査実施に伴う費用負担など、喫緊の課題についても意見交換を行った。
武内議員からは、「民営化では住民の生活と命を守ることはできない。地方自治の本旨にも反する。また、災害対応においても、関係省庁と連携を取って横断的な対応を進めてほしい」とコメントがあった。
最後に山田都市交通局長が、「安心・安全なまちづくりにむけて、必要不可欠なサービスを守るために、必要な予算や人員が確保されるよう、引き続き努力していただきたい」と訴え、要請行動を締めくくった。