2023/07/18
公営企業評議会は7月9~10日、三重県四日市市で2023年度組織集会を開催し、109人が参加。新規採用者の組織化や単組活動の底上げなどについて議論を深めた。
初日の全体会は、明治大学准教授の早川佐知子さんの講演「誰もがどこかで求めている地域社会の良心」、本部の藤森久次副委員長による講演「『単組活動の活性化と組織強化・拡大』にむけて」を中心に議論した。
早川准教授は、人間の悪意がネットにより可視化され、不信感や閉塞感が強く漂う現代にあって、自治体が「良心の源」となることで、社会は変わるのではないか、と提起。いわば「社会のゴールキーパー」の役割にある自治体職員が社会を支えていくために、労働組合が、変容する若い世代の社会意識を包摂しながら、「温かさ」「仲間意識」に加え、「創造性」も重視して活動することを提案した。
取り組み報告では、北海道・北見市職労の土井あかりさんが、2023年1月に参加した「公営企業塾」での経験を報告。「知識のみならず、模擬団交など実践的な体験を積み重ねたことが糧となっている。そして何よりも、頼ることができる仲間がいることを体感したことで、翻って仲間に困りごとがないかと、周りに目をむけることができるようになっている」などと語り、公営企業塾へのより多くの組合員の参加を呼びかけた。
2日目は、2つの分科会を実施。新規採用者の組織化、現業・公企統一闘争、人員確保などをテーマにグループワークを行った。
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参加者からは、「全国の仲間と意見交換し、多様な視点を得ることができた。具体的で実際的な課題についても話しあえる有意義な機会だった」(島根・益田市職労、河合裕子さん)、「組織のあり様を深く考える契機となった。職場を守るため、めざすべき組織の方向性を労使で議論することが必要だ。単組の学習会に生かしたい」(大阪・クリアウォーターOSAKA労組、下村幹夫さん)などの感想が出された。
機関紙じちろう7月15日号より転載