2022/12/12
都市交評は12月1日、東京・参議院議員会館において、国土交通省に対し2023年度政府予算要求第2次中央行動を行った。要請には、鬼木誠参議院議員、森下総合政治政策局長をはじめ、都市交評から福田議長、庭野事務局長が参加した。国土交通省側からは、総合政策局、鉄道局、自動車局の担当者が対応した。
冒頭、自治労を代表して森下総合政治政策局長が「公営・公共交通利用者数はコロナ前に戻っておらず、今後も十分な回復は難しいと思われる。加えて、原油価格の高騰、高止まりが事業経営を大きく圧迫し、とりわけ地方部の乗合バスや鉄道、路面電車は存続の危機にある」と説明。地域住民が安全で安心して利用できる移動手段として公共交通が維持・存続できるよう、損失補填も含めた重点的な予算確保(措置)を強く要請した。鬼木参議院議員も、「地域公共交通を支えることは、移動を支える、生活を支えることである」と述べ、「目標とするところは国土交通省も自治労も一致しており、知恵を出し合って地域公共交通の確保に取り組んでいこう」と訴えた。
国土交通省側は地域公共交通の重要性を改めて説明した上で、コロナや燃料高騰の影響で厳しい経営状況にある交通事業の存続支援のための予算確保に努力していると回答した。
これを受け都市交評は不採算の鉄軌道路線の廃止問題、バス運転者の人員確保・処遇改善、電動キックボードなど特定小型原動機付自転車の車両安全対策など喫緊の課題について、国土交通省の施策強化を求めた。
要請内容を踏まえ意見交換を行い、最後に福田議長が「私たちも公営・公共交通の存続にむけて最大限努力している」と述べ、地域公共交通の確保のための十分な予算確保がはかられるよう重ねて訴え要請を終了した。