2022/10/21
自治労は10月20日、総務省が3年に1度実施している指定管理者制度の導入状況等に関する調査結果について、自治労組織内の鬼木誠参議院議員とともにレクチャーを受けた。自治労から比田井強化拡大局長、林強化拡大局長、氷室政策局長が出席し、総務省は行政経営支援室の永渕課長補佐ほかが対応した。
情勢に適した新たな通知の発出を
鬼木議員は、調査結果について総務省としての認識を質しつつ、とりわけ「制度導入から20年を迎え、総務省が発出した通知から10年以上が経過している。この間の情勢が変わってきている中で、新たな通知の発出が必要」と強く求めた。また、比田井局長は「指定管理者の評価の中には、施設運営の実績や継続性を含むべきである」とし、さらに「人材育成をするためには指定期間の延長は必要である。最低賃金を守ることなど、労働法令の遵守等の配慮については、未だに100%を達成していないことから、協定書のモデル等を示すことなどの工夫がいること、さらに協定等に記載させるだけでなく、実態をチェックすることも含めて、好事例を全国展開すべきである」と指摘した。
総務省からは「指定管理者の現場からの意見の吸い上げは必要であると考えている。また、指定管理者の評価方法に基づいた継続契約をしている自治体や、契約や協定に基づいた体制となっているのかを実地調査している自治体など、事例紹介により自治体が制度の趣旨に則った活用ができるような展開を検討しており、引き続き自治労の意見も聞きながら進めたい」と回答があった。
今年度、総務省行政評価局が「指定管理制度に関する調査」を実施していることから、今後の結果報告を求めつつ、課題に対する運用改善など、自治労として引き続き現場の声を反映するべく、鬼木議員など組織内国会議員と連携しながら総務省対応を図っていく。
なお、現在進行している物価高騰等に関しては、指定管理者制度の運用の留意点について、総務省より通知(総行経第31号令和4年10月11日付)が発出されている。