2022/02/17
調査結果を報告する平山局長
自治労本部・衛生医療評議会は2月17日、自治労会館にて「コロナ禍における保健所等職員の意識・影響調査結果」について記者発表を行いました。
この間、新型コロナウイルス感染症の最前線で対応にあたってきた保健衛生施設で働く職員は、長期にわたる過重労働・過重負担により心身の疲弊は極限に達しつつあります。すでに、保健所等のオーバーフローは社会問題化しておりますが、24時間体制で対応にあたる職員の「労働環境崩壊」も大きな課題となっています。
自治労の調べでは、アンケートに答えた保健所等職員の約23%が月80時間以上の時間外労働を経験し、約36%が自身に「うつ的な症状がある」と回答しています。また、約80%がコロナ感染拡大の前後で知人や友人と過ごす時間が「減少した」としており、なかでも、40代女性が最も高く約87%が「減少した」回答しました。
会見に立った保健所職員からは「現場の保健所職員は長時間労働で対応にあたっており、なかには時間外労働が200時間を超えた職員もいる。他部からの応援もあるが、抜本的な負担の軽減には至っていない。国には、業務軽減につながる対策と人員増を求めたい」と切実な現場実態が報告されました。
また、保健センターの職員からは「そもそも保健所は業務が多岐にわたり、コロナ以前から必死になって働いている状況だった。保健所の業務と照らし合わせて人員定数が適正なのか議論が必要」と人員が足りていない現状を訴えました。
自治労・衛生医療評議会では、保健衛生施設の早急な労働環境の改善を求めるとともに、事務職を含めた職員増の必要性を引き続き訴えていきます。